米 核の性能調べる実験に成功
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米 核の性能調べる実験に成功

5月22日 4時56分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

アメリカが、強力なエックス線を使って、核兵器が爆発したときに近い状態を作り出し、核兵器の性能を調べる新たな実験に、成功していたことが分かりました。

アメリカ・エネルギー省所属のNNSA=核安全保障局の発表によりますと、この実験は、アメリカが保有する核兵器の性能を確かめる目的で、西部ニューメキシコ州のサンディア国立研究所で、去年11月とことし3月の2回、行われたということです。実験では、特殊な装置で強力なエックス線を発生させて、核兵器が爆発したときに近い状態を作り出し、核兵器の原料となるプルトニウムの反応を調べたということで、2回とも成功したということです。今回の実験は、核爆発を伴わないという点では「臨界前核実験」と同じですが、火薬を使わなくてもよいうえ、プルトニウムの量も少なくて済むということです。NNSAの高官は「地下核実験を行わずに核兵器の安全と性能を維持するという、オバマ大統領の方針に沿うものだ」と説明しています。今回の実験の成功は、アメリカが冷戦時代に製造した古い核兵器の安全性の確認に役立つという見方がある一方で、新たな核兵器の開発につながるとの懸念が出る可能性もあります。