(本日の動画)
chako3491さんでアップ
本日は午後1時15分から横浜地裁で行われた朝鮮学校補助金住民訴訟の判決言い渡しに出席しました。
残念ながらと言うべきか予想どおりと言うべきか、結果は請求棄却でした(一部、住民監査請求の一年経過分については、却下)。
余り内容のない判決で、厚さも薄くて9頁しかありません。簡単に紹介します。
当方の主張した論点は3つですが(論点の内容については訴状をご覧下さい(リンクは
こちら))、判決は2つめと3つめを一緒にして、「
2 本件各補助金交付の違憲性ないし違法性の有無について」と判示しています。
まず第1の論点である「
違憲性」については、”
これに対し,原告は,本件各朝鮮学校には教育の本質ともいえる教育内容を規制する学習指導要領の適用がないから,これを設置する神奈川朝鮮学園が憲法89条後段にいう「公の支配」に属する学校法人とはいえないと主張するが,神奈川朝鮮学園が各種学校のみを設置するものである以上、学習指導要領の適用がないことは当然であり,前記第2の3(2)イ(ア)の各法的規制が神奈川朝鮮学園に及ぶことで,当該教育事業の運営,存立に影響を及ぼし得るのであるから,その事業が公の利益に沿わない場合にはこれを是正しうる途が確保され,公の財産が濫費されることを十分に防止し得るというべきであって,原告の上記主張を採用することはできない。したがって,神奈川朝鮮学園に対する本件各補助金の交付が違憲であるとはいえない。”と判示しています。
しかし、朝鮮学校の「
運営,存立」がどうあろうと、日本社会の「
公の利益」には関係ありません。問題は「
教育内容」です。にもかかわらず「
教育内容」が日本社会の「
公の利益に沿わない場合にはこれを是正しうる途が確保され」ているわけではありません。こんな状況が果たして、「
公の支配」と言えるでしょうか。
次ぎに第2、3の論点である「
違法性」については、”
本件各補助金の交付が私立学校の健全な発達を図ることなどを目的とする関係法令に基づき実施されたことは,前記第2の2(2)のとおりである反面,原告が主張する朝鮮民主主義人民共和国又は朝鮮総連と本件各朝鮮学校との関係並びにその教育内容及び神奈川朝鮮学園と諸事件との関連性は甚だ抽象的なものにとどまり,それらをもってしても,本件各補助金の交付が公益又は公序良俗に反し違法であるとまで到底いうことはできない。”と判示しています。
しかし、第1に「
朝鮮民主主義人民共和国又は朝鮮総連と本件各朝鮮学校との関係」については、固定資産税等賦課処分等取消請求事件に係る平成19年7月20日東京地裁判決は,”
(イ) 朝鮮総聯提供の「朝鮮総聯中央本部の機構」と題する資料によれば,朝鮮総聯中央本部が本件建物で行っている事務事業及びその担当部署は,・・・,以下のとおりである。教育局(本件建物4階) 朝鮮学校の指導・支援,教職員の派遣,教科書作成の補助,教育研究の企画,朝鮮学校のスポーツ・文化活動の企画”と判示しており、朝鮮総連自身が朝鮮学校との一体性を誇示しています。
第2に「
その教育内容及び神奈川朝鮮学園と諸事件との関連性」については、熊本市の朝鮮総連に対する固定資産税等の減免に対し,救う会熊本がその取消を求めて訴えた住民訴訟の平成18年2月2日福岡高裁判決は,”
朝鮮総聯の活動が「我が国社会一般の利益のために」行われているものでないことはいうまでもない。”と判示し、特段、熊本県の朝鮮総連がどうか云々せずに朝鮮総連に公益性のないことを認定しています。
以上のとおりで、判決には承服できないのですが、21日のエントリーでお伝えしたように(リンクは
こちら)、救う会福岡が同種の住民訴訟を起こしているので、そちらにこの反論を取り入れてもらうことを期待します。
判決全文は後日掲載します。
なお、本日の対支那大使館土地売却問題に関する国家公務員共済組合連合会への抗議活動については、退庁時の抗議活動が中止になったので、当方は参加しませんでした。ただし、退庁時前には西村修平さんは参加しなかったようですが、残りのメンバーでチーム関西の西村斉君の来援を得て抗議活動を行ったようです。
- 2011/05/25(水) 21:11:13|
- 未分類
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0