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過労死訴訟、二審も経営者の責任認定 「日本海庄や」

2011年5月26日1時41分

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 居酒屋チェーン「日本海庄や」の男性社員の急死をめぐり、両親が「月80時間の時間外労働をこなさなければ賃金が減る制度のもとで過労死した」として、経営会社「大庄」(東京)側に計約1億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。坂本倫城(みちき)裁判長は大庄と平辰(たいら・たつ)社長ら役員4人に計7863万円の賠償を命じた一審判決を支持し、大庄側の控訴を棄却した。

 原告は、亡くなった吹上元康さん(当時24)の父の了(さとる)さん(62)と母の隆子さん(56)。控訴審判決によると、元康さんは2007年4月に東証1部上場の大庄に入り、大津市内の店で調理などを担当。同8月、京都市北区の自宅で就寝中に急性心不全で死亡した。

 控訴審判決は昨年5月の一審・京都地裁判決と同様に、大庄が月80時間の時間外労働をこなさなければ賃金が減る制度を採用し、従業員の長時間労働が恒常化していたと指摘。元康さんの死が過労によるものだったと認定した上で「社長らは全社的な長時間労働を是正せず、重い過失が認められる」として大手企業トップの責任を再び認めた。

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