大マゼラン銀河で、太陽よりはるかに巨大な恒星が、星の集団の中心から遠く離れた所でぽつんと明るく輝いていることが分かった。何らかの理由ではぐれた可能性があるが、重力が強い巨星がはじき出されるメカニズムは謎という。欧州南天天文台(ESO)が国際研究チームによる観測成果として25日発表した。
大マゼラン銀河は、地球がある天の川銀河(銀河系)の近くにある。この巨星「VFTS682」は、質量が太陽の約150倍もあり、表面温度は約5万倍と非常に熱い。離れた所には「RMC136」と呼ばれる星の集団があり、この中心にある明るい巨星と似ている。
星はちりやガスが集まってできると考えられ、物質の密度が濃い所で数多く、より大きな星が誕生する。物質の密度が薄い所で突然巨星が生まれるとは考えにくく、はじき出された可能性が高いという。
[時事通信社]