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馬渕教室高校受験体験記14 合格発表の日

『合格発表の日』
今木 研介君
進学校:大手前高校(普通)

 少し早く着きすぎた。天満橋駅で電車を降りた僕は、プラットホームにいる人々を見てそう思った。学生の姿など、全く見えないではないか。「ふぅ。」ため息しながら改札へ向かう足どりは重く、合格発表の場所である大手前高校は、とても遠く思えた。駅を出ると、そこには高層ビルが建ち並ぶ都会の中心の風景が広がっている。僕は、またこの場所に来たのだ。と強く実感した。
 前期入試の合格発表日、僕は同じ中学校の何人かの仲間と共に、都会の中心、大手前高校のある大阪市中央区に降り立った。初受験で不安だった奈良帝塚山、受かる確立は五分五分だと言われていた洛南Ⅲ類Bと、たてつづけに合格していた僕は、馬渕の先生に「受かる確率はかなり低い。」と言われておきながらも、合格発表に少し期待を寄せていた。しかし、結果は惨敗だった。僕の安物のちっぽけな自尊心は見事に粉々に打ち砕かれ、あとには何も残らなかった。
 横断歩道を渡ると、合格発表を見に来たと思われる学生の姿がちらほらと見えるようになった。その全員が、自分よりも賢そうに見える。僕は立ち止まると、数回深呼吸をして、軽く頭を左右に振った。落ち着け。まだ落ちたと決まったワケではない。先生も言っていたではないか。馬渕生は、そこいらの受験生よりずっとたくさん勉強しているのだ、と。僕はもう一度深呼吸をし、再び歩き始めた。
 僕が馬渕教室に入室したのは、小学五年生のときだった。その時はまだ、「高校受験」などずっと先のことだと思い、授業も真面目に取り組んでいるとは、とてもじゃないが言えなかった。しかし、月日が流れ、小学六年生、中一、中二となっていくに伴って、「高校受験」は現実のモノとなっていった。時間の経過と、周囲の環境が、少しずつ僕を変えていった。
 これで最後だ。泣いても笑っても、僕の小五から始まった高校受験はこれで終わる。校門前にくると、馬渕教室の先生たちがいつもと変わらぬ優しい口調で話しかけてくれた。しかしその顔をよく見ると、やはりどこか不安があるような、複雑な表情だった。その時僕は、「馬渕の先生はやはり、僕ら受験生のことを自分のことのように考えてくれているんだなぁ。」と確信した。
 結果は合格だった。僕は仲間と共に喜び、先生達と共に喜んだ。
 僕にとっての馬渕教室は、屈強で頑丈な「背骨」である。振り返ればそこには馬渕教室での辛さの跡、努力の跡、そしてなにより思い出の跡がある。馬渕教室で得たものは決して実績や偏った知識だけでなく、人間として必要な「背骨」、心の支えだったのだ。
 辛い時、苦しい時、自分のまわりを見るといい。そこには「背骨」となってくれる、共に戦う仲間と、最高の先生たちがいるのだから。


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