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魚介類にも基準設定 放射性物質、野菜と同レベルに(1/2ページ)

2011年4月5日23時9分

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 菅内閣は5日、魚介類についての放射性ヨウ素の基準を野菜と同じ1キロあたり2千ベクレルと定めることを決めた。茨城県沖で捕獲されたイカナゴ(コウナゴ)がこの基準を超えたため、農林水産省などは近く、原子力災害対策特別措置法に基づきイカナゴの出荷停止を同県に指示する方針。出荷停止は水産物では初めてとなる。

 福島第一原発から約70キロ南の茨城県北茨城市沖で、平潟漁協(同市)が1日に捕獲したイカナゴから1キロあたり4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたことを受けた措置。一方、同市沖で大津漁協(同市)が4日に捕獲したイカナゴから、1キロあたり526ベクレルと基準(500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことも新たにわかった。

 水産庁は5日、茨城県にイカナゴ漁を停止するよう指導。同県内の全漁協が同日から当面の間、イカナゴ漁を全面的に中止した。

 農水省や厚生労働省は、放射性ヨウ素は半減期が8日と短いうえ、海中で拡散されるため、海の魚介類で汚染が問題になることを想定しておらず、基準を設定していなかった。

 問題のイカナゴは茨城県北部の海域で捕獲された。一方、千葉県に近い海域ではこれまでの数回の検査でも基準を超えていない。イカナゴ漁は、茨城県が各漁協に海域を指定して許可を出しており、農水省はこの区域ごとの詳細な検査を実施し、出荷停止の対象海域を検討する。

 魚介類の検査について農水省、厚労省は対象品目や頻度などを都道府県に指示しておらず、茨城県内では各漁協が独自に民間機関などに検査を依頼し「安全宣言」を出していた。農水省はこれらの品目についても、水産総合研究センター(横浜市)で再度検査を実施する方針だ。

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