Tech-On!は無料登録制の技術情報サイトです。ぜひ会員登録してこの記事の全文をお読みください。 Tech-On!無料登録の説明ページ初めてご利用の方:無料会員登録へ登録に関するご質問登録に関するご質問学生の方:無料会員登録へ ログイン・ページに進むIDやパスワードをお忘れの方は…Cookieが使えない状態になっていませんか?

【SID】ソニーが新方式の裸眼3D液晶、導光板とLEDで視差バリアを形成

はてなブックマーク
Facebookでシェアする
Twitterでつぶやく
記事にコメントする
コメントを読む
ソーシャルブックマークに追加する
この記事にタグを付ける
記事のタイトルとURLを入れたメールを作って,知人に紹介する
後からこの記事を見られるように保存する
印刷用ページ
2011/05/19 10:00
佐伯 真也=日経エレクトロニクス
24型の試作機
24型の試作機
[クリックすると拡大した画像が開きます]
2D表示のデモ(SID 2011のオーサーズ・インタビューで撮影)
2D表示のデモ(SID 2011のオーサーズ・インタビューで撮影)
[クリックすると拡大した画像が開きます]
3D表示のデモ(SID 2011のオーサーズ・インタビューで撮影)
3D表示のデモ(SID 2011のオーサーズ・インタビューで撮影)
[クリックすると拡大した画像が開きます]

 ソニーは、裸眼で3次元(3D)映像を見られる24型と10型の液晶ディスプレイを開発し、米国ロサンゼルスで開催中であるディスプレイ関連で世界最大の学会「49th SID International Symposium, Seminar & Exhibition(Display Week 2011)」(SID 2011)で、その詳細を発表した[講演番号:34.5L]。同社は2011年1月の「International CES」で裸眼3D対応の液晶ディスプレイを披露しているが(関連記事1関連記事2)、「従来の試作機とは異なる新たな3D表示方式」(同社)とする。

 開発品は、液晶パネルと通常の2次元(2D)映像表示用のバックライトの間に、3D映像表示用のバックライトを追加した構造を採る。2種類のバックライトのいずれかを点灯させることで、3D表示と2D表示を切り替えられる。

 3D映像表示用のバックライトとして追加した部品は、導光板とそのエッジ部に配置したLEDのみ。この導光板には、光を外部に取り出すための散乱パターンがディスプレイの水平方向に等間隔で形成されている。LED光源の光は、この散乱パターンからのみパネル背面に照らされるため、「視差バリア」で光を部分的に制御したような状況を作り出せるという。これにより、左目と右目にそれぞれ異なった映像を見せることで、3D表示を実現する。なお、散乱パターンの形成手法については、「回答できない」(ソニー)とした。

 24型品は、300cd/m2のディスプレイをベースに開発した。視点数は6であり、ディスプレイ表面から80〜160cmの距離が3D映像を見る最適ポイントになるという。3D表示時は、画素数が960×360、輝度が86.1cd/m2となる。視差バリアを用いた一般的な24型の裸眼3Dディスプレイの試作品では、輝度が44.4cd/m2であり、「輝度の低下を1/2程度に抑えられる」(ソニー)とする。2D表示時は画素数が1920×1080、輝度が192cd/m2。3D映像表示用のバックライトを追加しているが、2D表示の際に視野角特性などの低下は見られないという。なお、発表後のオーサーズ・インタビューでは10型品を披露した。

 今回の技術は、4型から30型程度のディスプレイに適用可能とする。実用化時期については、「数年後をメドに開発を進めていく」(ソニー)とした。

■変更履歴
本文4段落目に、「300cd/m2のディスプレイをベースに開発した」と「なお、発表後のオーサーズ・インタビューでは10型品を披露した」を追加しました。
【6/2開催・NEアカデミー】
裸眼式からメガネ式まで、3Dディスプレイ完全マスター
―ハードウエア・コンテンツ・健康対策までを徹底解説―

3次元(3D)映像を表示するディスプレイを搭載する機器が、続々と製品化されています。本セミナーでは、裸眼式やメガネ式といった3Dディスプレイの表示原理や、それぞれの技術の開発動向、将来の可能性などについて解説します。また、3D映像コンテンツを視聴するときの快適性や安全性を高めつつ良質なコンテンツを増やすために、ディスプレイ業界とコンテンツ制作業界が共同で取り組むべき課題を示します。眼精疲労や映像酔いなどの生体影響に関する国際標準についても説明します(詳細はこちら)。
とても参考になった 23
まあ参考になった 3
ならなかった 0
 投票総数:26

『Tech-On!Annex』は,システムの改変により2011年6月より順次サービスを終了させていただくことになりました。 記事に対してコメントを書く「ノート」の書き込み機能,および「ノート」に対してコメントを書く「コメント」の書き込み機能は2011年6月24日に終了します。 書き込んでいただいた「ノート」「コメント」は閲覧だけできる状態としますが,閲覧も2011年9月30日に終了します。 ユーザーのみなさまにはご迷惑をおかけすることになり,心よりお詫び申し上げます(詳細はこちら)。

記事中に誤りなど,編集部へのご連絡にはフッターのご意見/ご感想・お問い合わせをお使いください。