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長野県内ニュース

福島から繁殖用の豚1100頭、立科に避難 5月24日(火)

 北佐久郡立科町西塩沢の養豚場に、福島第1原発事故の影響で計画的避難区域に指定された福島県川俣町から、繁殖用の種豚が避難している。受け入れ先がなければ処分されるはずだった豚で、トラックで5時間半の距離を運ばれ、23日までに約60頭が到着した。最終的に計約1100頭が避難する予定で、県園芸畜産課によると、東日本大震災に伴う県内への家畜の移送で最大規模。

 川俣町の養豚業者「福島ハイポー」の豚で、約180頭の母豚は8月ごろまでに出産予定。残りの約950頭は生後5カ月程度までの雌を中心とした子豚で、生後6カ月で関東地域の畜産農家などに売られる。

 計画的避難区域は、福島第1原発から20キロ圏外であっても放射性物質の累積量が高いとして、政府が指定から1カ月をめどに住民に避難を求めた地域。同社は4月下旬の指定以降、つてを頼って豚を移送できる施設を探した。その結果、立科町に今年3月で廃業した養豚場があることが分かり、所有者と交渉して了解を得たという。

 今月16日に立科町や県が地元区の役員向けに説明会を開き、理解を得られたことから同17日に移送を始めた。同社は6月3日までに全ての豚を立科町に移す予定だ。

 福島県によると、これらの豚は今月6日に放射線量を測定し、国が除染が必要な基準の一つとする10万cpm(cpmは放射線量の単位)を大幅に下回った。ただ、豚は立科町の畜舎に入れる前に洗浄している。

 福島ハイポーは「最適な養豚場が空いていたことは奇跡に近い。風評被害が多い中、受け入れてくれた地元の方に感謝したい」と話している。


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