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五輪招致検討委が解散 広島市長「戦略見えず」

2011年5月23日

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五輪招致検討委員会で、五輪招致断念の意向を表明した松井一実・広島市長=広島市役所

 広島市の2020年夏季五輪構想を考える招致検討委員会の第6回会合が22日、同市役所であった。秋葉忠利・前広島市長に代わり、会長に就いた松井一実市長は五輪招致の断念を表明。各自治体の委員に異論はなく、検討委の解散が決まった。同市は6月上旬にも日本オリンピック委員会(JOC)に報告する。

 松井市長は「理由を説明したい」として、検討委閉会後に発言を求めた。

 松井市長は、秋葉氏の主導でまとまった五輪基本計画案を「これまでにない五輪モデル」と評価しつつ、国際オリンピック委員会(IOC)に受け入れさせるための招致活動の具体的な戦略が見えないと批判。財政難の広島市に活動を支える余裕はなく、断念に至ったと説明。検討委に加わった自治体に陳謝した。

 当初、同市との共催案を出していた長崎市の田上富久市長は取材に「残念だが、最後は広島市が決めること。ただ、多くの自治体が被爆地を応援してくれた意義は大きく、次につなげていきたい」と語った。

 広島、長崎両市長以外の首長でただ一人会合に出席した三村裕史・広島県熊野町長は「町の観光にプラスになるとの期待もあったが、財政面を考えればやむをえない判断だと思う」と話した。(加戸靖史)

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