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20年夏季五輪:広島市の五輪構想断念に、田上・長崎市長「次につなげたい」 /長崎

 「ご期待にお応えすることができない結果になったことを申し訳なく思っている」。22日に開かれたヒロシマ五輪招致検討委員会の第6回会合で、松井一実・広島市長は、参加した他の16自治体の首長や担当者に、招致検討を取りやめる意思を改めて伝えた。自治体から異論は出ず、秋葉忠利前市長が09年10月に打ち上げた五輪構想を巡る動きは、淡々と終止符が打たれた。

 招致検討委に当初参加したのは広島、長崎、北九州の3市だけだったが、会合を重ねるごとに参加自治体が増加。最終的には広島県、呉市、東広島市、大阪府、大阪市など計26自治体となった。

 だが、開催費の財源として寄付金1000億円を見込んだことなどについて、市民から実現性を疑問視する声が上がり、主導した秋葉前広島市長が今年1月に4選不出馬を表明。4月の市長選で当選した松井市長は早々に招致断念を表明した。

 第6回会合で、松井市長は「五輪が広島で開催されることになるならば、世界史的な意義を有している」としながら、財政面の困難や招致に向けた戦略の欠如など取りやめの理由を説明。全会一致で了承された。松井市長は終了後の取材に「精密な段取り、資金計画がなく、実現は困難と判断した」と話した。

 田上富久・長崎市長は「これだけの自治体が集まったのだから、次につなげられるものを、しっかりつなげていきたい」と語った。【寺岡俊】

〔長崎版〕

毎日新聞 2011年5月23日 地方版

 
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