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【芸能・社会】

ふくい舞、NYで祈りの歌 セントラルパークで歌う

2011年5月24日 紙面から

 【ニューヨーク=江川悠】シンガー・ソングライターふくい舞(26)が22日(日本時間23日)、当地のセントラルパーク内で開かれた日米文化交流イベント「Japan Day@セントラルパーク2011」のステージに日本代表アーティストの1人として出演した。5年目の今年は、東日本大震災からの復興を支援するチャリティーイベントに内容を変更。ふくいは、日本の「再生」への願いを込めて「いくたびの櫻」など3曲を熱唱。その熱い思いは言葉の壁を乗り越え、ニューヨーカーのハートをわしづかみにした。

 「桜は私たち日本人にとってとても特別な花。桜は厳しい冬を乗り越えて必ず花を咲かせます。日本は震災を受け困難な状況ですが、必ず克服できると信じています」

 16歳の時に米国に留学経験のあるふくいは、流ちょうな英語で楽曲に込められた思いを説明。「Please Pray for Japan.(日本のために祈りを)」と観客にお願いし、「いくたびの櫻」をパワフルに歌い上げると、ちょっぴり肌寒いセントラルパークに、約4000人の熱い歓声と拍手が響き渡った。

 同曲は桜の再生を人生に例えながら、大切な人とのつながりという身近な幸せをテーマにしている。2月に発売以降ロングヒットを続け、有線の「週間邦楽リクエストチャート」では4月29日付と5月13日付で2週連続の1位を獲得した。

 初めてのニューヨークには特別な思い入れがあった。「すごくジョン・レノンが好きで、あこがれの場所だったので、セントラルパークで歌えることは、言葉で表せないくらいうれしいです」。3月中旬に出演決定を聞いて、ふくいは涙を流して喜んだという。

 桜の花の色と柄をあしらった衣装でステージに立ったふくいは、「日本人の心が、言葉を超えて伝わったんじゃないかと思います」と満足げに手応えを口にした。

 その思惑どおり、ペンシルベニア州から来た女子学生のジャッキー・ブロシャスさん(25)は「歌詞の意味は分からなくても、情熱があり、深い意味が込められていることが分かりました」と共感。07年に3カ月、日本に留学していたそうで「震災で私のホストファミリーも電車に閉じ込められたと聞きました。悲しいときでも歌の力で笑顔になれることがとても重要だと思います」と話した。

 6月からアコースティックツアーがスタートするが、その合間を縫って被災地訪問への意欲もにじませた。「おじが被災地でボランティア活動をやっているので、時間のある限りお手伝いしようと思います」。異国で手に入れた自信を胸に、今度は自らの歌声で直接被災者を励ますつもりだ。

◆アメリカの“父”と7年ぶりの対面!

 ふくいが16歳の時に留学した米オハイオ州から、ホストファーザーだったジョー・ワトソンさん(60)が駆けつけ、“娘”と7年ぶりの対面を果たした。

 「当時まだ高校生だったマイが、こんなにきれいに成長した。まるで桜の木のようだね」と目を細めるワトソンさんは、初めて見たふくいの歌唱について「ファンタスティック! 歌が好きなのは知っていたけど、聴いてみたら『オー・マイ・ゴッド(なんてすばらしいんだ)!』。僕はマイをすごく誇りに思う」と、うれしそうにふくいを抱きしめていた。

◆ブラボーの嵐!!オープンマイクに飛び入り参加

 セントラルパークでのパフォーマンスを終えたふくいは同日夜、グリニッチ・ビレッジにあるライブバー「ビレッジアンダーグラウンド」のオープンマイクに飛び入り参加した。

 オープンマイクとは、生バンドの演奏で自分のリクエスト曲を客の前のステージで自由に歌えるシステム。過去に俳優で歌手のジェイミー・フォックス(43)や、NBA選手のシャキール・オニール(39)も立ったステージで、ふくいがジャクソン5の名曲「アイル・ビー・ゼア」を披露すると客から歓声が上がり、司会者も「ワンダフル!」と絶賛した。

 

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