阪神の鳥谷敬内野手(29)が、28日の楽天戦(仙台)から遊撃でスタメン復帰することが濃厚になった。23日は西武戦が雨天中止。横浜と入れ替わり、チームは再び最下位に転落した。今こそ、頼みの綱はチームリーダーの底力。戦線に“完全復帰”する鳥谷が攻守で悩めるトラを浮上させる。
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完全復活への行程図が見えてきた。15日の中日戦で右手人さし指を負傷した鳥谷が、早ければ28日、仙台での楽天戦からスタメン遊撃守備に復帰する。「(ケガした日と比べれば)毎日、徐々によくなってますよ」
全体練習が行われる前の14時、まだ選手もまばらな室内練習場で前日に続きキャッチボールを試みた。その後、久慈守備走塁コーチ、常川トレーナーと3人で2度にわたって、計10分間ほどの話し合いを持ち、今後の見通しを確認。ノックではグラブトスを繰り返した。
久慈コーチは「本人は1日でも早く投げたいだろうけど、だからって今日から(守備に復帰)ってのは無理。(復帰は)仙台か札幌あたりかな」と28、29日の楽天戦か31日、6月1日の日本ハム戦での復帰プランを明かした。甲子園で行われる指名打者制のない24日・西武戦、25、26日のロッテ戦は代打の切り札として機をうかがう。
当然、鳥谷が遊撃守備に就くメリットは大きい。右手故障は交流戦直前。17、18日のオリックス戦(京セラ)、20日のソフトバンク戦(ヤフードーム)では3番・DHで出場した。鳥谷が守備に入れば、右肩の状態が万全でない金本のDH起用が可能となり、柔軟なオーダーを構成できる。
ここまでチーム打率・244と調子の上がらない打線は、ロードで同・231とさらに下降。だが3番・遊撃の鳥谷が攻守でリーダシップをとれば、鳥谷を中心に現状打開の突破口が開かれる。
爪がはがれた人さし指は、まだテーピングで固定した状態。ただ、当初は入浴の際も指の周りをビニール袋で保護しなければいけなかったが、今はそのまま入浴できるまでに回復した。
22日の西武戦では代打出場で、負傷後初の安打を記録。好走塁で38イニングぶりの得点を演出するなど、存在感の大きさは変わらない。
「だいぶ、痛みは取れてきている。(痛いなんて)そんなことも言ってられないですしね」
チーム浮上のために、もう“待った”は許されない。鳥谷が甲子園で牙を研ぎながら、しばらく続いたベンチスタートの悔しさを北の大地で晴らす。
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