枯れ専人気の代表　児玉清

●小泉今日子とＹＯＵが大ファン

　５月１６日に胃がんで死去した児玉清さん（享年７７）。風貌からつとに紳士として知られたが、実は艶福家として名を馳せたこともあった。

　死去が報じられた日、ファンの若い女性や４０～５０代の熟女がバーや居酒屋で酔って涙を流す姿が目撃されたという。

「児玉さんは５０～７０歳ぐらいの“枯れ専”と呼ばれる、ダンディーでロマンスグレーを好む女性に圧倒的な人気でした。このジャンルでは児玉と藤村俊二が二枚看板。年齢的にもっと上では三国連太郎がいます」（芸能評論家の金沢誠氏）

　人気の証拠にミクシィに「児玉清の手の震えが気になる」コミュが存在していたことが挙げられる。児玉が朝日放送の「アタック２５」で「チャンス」という時に「手の震えが多かった」とか「少なかった」などと女性が書き込んでいくのだ。そこでは児玉の健康状態まで話題にされた。

　芸能界では小泉今日子とＹＯＵが熱狂的なファンで、どっちが先にファンになったかで喧嘩したことがあった。

「２人で飲んでいる時に小泉が“最近哀愁を帯びた児玉の背中が好き”というと、ＹＯＵが不機嫌になり、“私は小学生の時からファンだったんだから”と反撃して口論になった」（芸能記者）

　かくも児玉はモテたのだが、そうした話題は今回、ワイドショーでは封印された。読書家で家族思いという好イメージばかり取り上げられた。しかし、それなりに世間を騒がせたこともある。実は児玉が４０歳を過ぎた頃に女性週刊誌に不倫スキャンダルを書かれた。

「その相手は番組で共演した２０代前半のアシスタントの女性で、当時はお天気お姉さんのはしりのような仕事もしていた。双方が燃え上がり、児玉も離婚かと報じられた。だが、結局は女性の方が身を引き、大スキャンダルにはならなかった。他にも共演女優とのウワサはしょっちゅうありました」（芸能記者）

　人に歴史あり。

（日刊ゲンダイ2011年5月21日掲載）