ライフ【産科医解体新書】(137)肉の生食は胎児に影響も+(1/2ページ)(2011.5.24 07:28

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[ライフ]ニュース トピック:食中毒

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【産科医解体新書】
(137)肉の生食は胎児に影響も

2011.5.24 07:28 (1/2ページ)
 イラスト・ANNE

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 イラスト・ANNE

 ユッケが原因と思われる食中毒が問題になりました。O(オー)111やO(オー)157の腸管出血性大腸菌が原因のようですが、生の牛肉や鶏肉ではカンピロバクターという細菌に感染する危険もあります。「これまで食べてなんともなかったし、大人だから大丈夫」と思っている人がいるかもしれませんが、妊婦さんは絶対にユッケなどの生肉は召し上がらないでください。

 健康な牛が持っている細菌でも、妊婦さんが食べれば流早産や死産、あるいは救命できても赤ちゃんに脳性麻痺(まひ)などの合併症を引き起こすことがあるのです。

 僕もユッケが原因と思われる妊婦さんを治療したことがあります。それまで元気だったおなかの赤ちゃんがある日突然具合が悪くなり、一分一秒を争う緊急帝王切開を行いました。

 このケースでは最初、なぜ胎児の調子が悪くなったのかさっぱり分かりませんでした。看護師さんが妊婦さんから過去数週間に食べたものを聞き出し、ユッケを食べていたことが判明しました。ある種のカンピロバクターは胎盤に持続感染します。ユッケを食べた後、母体に何も症状がないからといって安心できないのです。

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