Arun's note

子供服を中心としたソーイングライフログ

[TIPS] 返し口 / ランチョンマットのサイズ

幼稚園で使っているランチョンマットが小さすぎる、と、使い始めて随分たってから報告されました。おりしもキルトフェスティバルで小さめのカットクロスを購入したばかり、少しキルトっぽい作業をしたい気分だったので新調することにしました。


■ サイズの算出 (黄金比/白銀比)

201103_lunchonsize.gif数年前 園グッズを揃えたとき と同様、表は切り替え&裏は一枚布にし、中縫い後表に返し周囲にステッチを入れる仕様に決定。当時は切り替えのバランスを黄金比と白銀比でつくり比べたのですが、本人曰く白銀比の方が使いやすいということなので、今回は白銀比1本でいくことに。

Webデザイン白銀比計算ツール でバランスを見ながら(あまり半端な数値にならないよう)切り替えサイズを算出し、面積の小さい方をパッチ用に5分割、それぞれのパーツに1cmの縫い代をつけて裁断しました。


■ 返し口 TIPS (垂直ステッチ)

ランチョンマット・返し口TIPS
中縫い後表に返し周囲にステッチを入れる仕様は丈夫に仕上がってよいのですが、返し口が微妙に広がったりずれたりすることが多く、要対策でした。これまで試した方法は:


  • 返し口に荒めのステッチをかけ、アイロンで折り目をつけ、荒めステッチの糸を抜いてから表に返す

  • 返し口に剥離紙つきのアイロン接着テープを貼り、アイロンで折り目をつけ、表に返してから返し口を接着

  • 返し口を接着テープやスティックのりで固定してから表に返す


などなど、なのですが、いずれにしても返すときに返し口を伸ばしてしまうのか、完成度が高められませんでした。その後 Oliver+S の仕様書で「垂直ステッチ」と出会い、今はこれが私の定石です。 【画像クリックで拡大表示されます】

【返し口TIPS】

  • 布端からできあがり線に対して垂直に縫い始める(ステッチが直角になる)

  • 縫い終わりも同様に(垂直/直角ステッチ)

  • 縫い代を折り、アイロンプレス

  • 返し口のできあがり線にシームオープナーでぐいぐいしるしつけ(表、裏、両方から)

  • 表に返し、アイロンでととのえ、ぐるりとコバステッチ


垂直ステッチをいれることで、返し口が安定します。表に返すとき、ついグイグイと力を入れてしまうのですが、それでも伸びずに収まってくれます。この方法と出会ってから「どこが返し口かわからない」仕上がりに近づいた気がします。

【使用生地】
 メイン : 綿オックス ウサギやバンビとローズフラワー
 パッチ : USAコットンプリント moda japan のコレクションより


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縫代利用の簡単ギャザー(裾/衿/袖に)

簡単ギャザー縫代部分に糸を通しギュッと絞ることでギャザーをつくる方法を試してみました。 【画像クリックで詳細表示】

ニットパンツやスパッツの裾、ハイネックカットソーの衿、等にギャザーをよせるとデザイン性が出て雰囲気がかわります。カットソーの脇裾にギャザーを入れるとラウンドカットのようなシルエットになりかわいいです。

糸を抜けば元に戻るので、「夏ギャザースパッツ → 秋冬ストレート」と、スタイルを変更して着用できます。大きめサイズでカットソーを縫い、袖や裾にギャザーを入れ、子供の成長に合わせてギャザーなしに戻す、という利用方法も考えられます。

・・・と、御託を並べてみましたが、ようは「縫代部分に平ゴムを伸ばしながらミシンでたたきつける」のが難しかった為の回避策です。結果的に以下の利点を発見しました:

  • 簡単 (ミシン不要‐ゴム糸を縫い目に通すだけ)

  • 肌あたり&見た目よし (ゴムは縫代内に収まっている)

  • ギャザー分量調整容易 (様子を見ながらゴム長さ決定)



画像のニットパンツは、約8cmの長さ(距離)にゴムカタン糸を通し、4cmまで縮めています。糸は2本どりです(1本では洗濯に耐えられませんでした)。平ゴムたたきつけ、と比較すると耐久性に不安はありますが、2本どりに変更後は数ヶ月間体操服として活躍しています。裾ギャザーに飽きたら膝ギャザーもありかな、と妄想しています。



【ゴムカタン糸】

金天馬ゴムカタンほつれにくい
金天馬 色々耐性UP



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ノッチ(合印への切込み)

思えば私は「合印を合わせる」ということ自体が楽しいようです。ロックミシンで最初に縫った服は確かベビーサイズのTシャツなのですが、合印を頼りに身頃と袖を縫い合わせ、表に返した時の「わ、カタチになってる!」という感動、今でも覚えています。

元来無精者なので、省けることは省こうと、クリップやマチ針はほとんど使わず合印を頼りに縫っている昨今、合印は大切なのですが、つけ忘れることも多々。最近は型紙にノッチガイドを入れるようにしています。そこだけ生地が見えるので、ノッチの存在を思い出しますし、また、切り込みすぎや、切り込みなさすぎ(重なった布の下側に切り込みが入っていない現象)も減りました。ほつれそうな生地のときはハサミのかわりに"水や熱で消えるペン"でしっかり印を入れています。

型紙にノッチガイドを入れる


【しるしつけ】

パイロット・フリクションライト@ソムソムズカリスマ・ファブリックシャープペンシル替芯セット@AZ-NETアドガー・チャコエース2太細紫@AZ-NET河口・アイロンマーカーセットホワイト@AZ-NETクロバー・折り目付けペン@AZ-NET
フリクション蛍光布帛に細書愛用中濃い生地に番外編:折目付



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ギャザーよせ考

└ 関連TIPS : 家庭用ミシンの布送り補助に 【PPバンド】

ギャザーを「整える」、そのポイントと具体策を考えてみました。まずはポイント3点。
 1. 均 等 : 合印間のギャザー分量にかたよりがでないように
 2. 山/谷 : ギャザーの山、ギャザーの谷、をリズミカルに
 3. 流 れ : ギャザーの方向が揃うように/着用時きれいに下りるように

それぞれを実現するための具体策。
 1. 一端ぎゅーっと縮めて(ギャザーをよせて)から合印に合わせて広げる
 2. ぎゅっと寄せた時点でスチーム → ピンセットで山/谷を形づけながら本縫い
 3. ぎゅっと寄せた時点でスチーム → PPバンドで押えながら本縫い

ぎゅぎゅーっとギャザーをよせると山/谷のリズムがミシン目の幅となるので均等にくっきりとクセをつけることができます。はっきり山が見えるので、合印間に均等配置する際もやりやすい・・・気がします。多少乱暴な方法ではあるので、ティアードスカートなど距離の長いギャザーや、分量の少ないギャザーには不向きかと思われます。

画像を撮ってみました。ネットや書籍から収集した基本やコツの覚書も一緒に。

ギャザーのよせかた例

  1. ギャザー部分に粗目(あらめ)のミシンステッチを2本平行に

    • 粗目?

      • ミシンの既定値やクライ・ムキさんの本等では 4mm
      • 私の場合 2.5~3mm を使用することが多いです

    • ステッチ?

      • 上糸の調子を最大限弱める(=下糸がつる → 糸がひきやすくなる)
      • 縫い始め/終わりの糸は返し縫いせず長めに残す(5cm位?お好みで)

    • 平行?

      • 2本の間を 0.5cm 程度あけて
      • 綺麗なギャザーを寄せやすいのはできあがり線を挟んで2本
      • 針目が残る布の場合は縫代に収めて(例:布端から0.3/0.8cm)


  2. 可能な限り(めいっぱい)ぎゅぎゅっとギャザーをよせる

    • 下糸を2本一緒に引き、糸切れに注意しながら少しづつよせる
    • (平行にかけたステッチの間を指の腹で挟み布をすべらすように)

  3. スチームアイロンでギャザーをつぶす

    • アイロンの脇腹を使い *縫代部分のみ* のみプレスする

  4. (スチーム後の様子)
  5. ギャザーと別布の合印を合わせる
  6. 合印間のギャザーを均等にならす

    • 糸端はまち針に絡めて、あるいは結んで、固定
    • ギャザーの方向(流れ)を揃える

  7. PPバンドで挟み目打ちやピンセットでギャザー山を整えながら本縫い

    • 上糸調子が弱いままになっていないか確認してから
    • 重なり、ずれ、ななめ、等の山をまっすぐきれいな山-谷-山-谷に成形

  8. 不要なステッチ糸を抜き取り できあがり



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家庭用ミシンの布送り補助に 【PPバンド】

家庭用ミシンで「うまく縫えない」とき、布と押え(あるいは送り歯)の間に何かを挟むことで状況改善できることがあります。コピー用紙、ハガキ、トレーシングペーパー、ミシン掛けペーパー、アイロン定規・・・私も色々挟んできました。他にもネット検索してみるとクッキングシート、サンドペーパー、新聞紙、等々、状況に応じて使用されているようです。



ミシン掛けペーパーアイロン定規キルティングメイト

上送り押さえ(キルティングメイト)と出会ってからは、それにかなり頼ってきましたが( → 当ブログ内関連記事)、段差に不向き等弱点もあり、又、ヘビーユースの果てに調子が悪くなってきたので、ここ1年は 【梱包用結束PPバンド】 のお世話になっています。

梱包用結束PPバンド
   画像のPPバンドはMaikitoさんからのいただきものです。
   【 MaikitoさんのPPバンドについての記事は ☆コチラ☆

段ボールの梱包などに使われる硬めのバンド、これが実に使い勝手がよいのです。細幅でもしっかりしているのでとりまわしやすさ抜群。布地を上から押えて進行方向に押し込むような使い方も可能です(いわば手動の上送り押さえ?)。

PPバンド使用例

PPバンド10m@クラフトバンド専門店エムズファクトリー
PPバンド
【使用例】

左: ダブルガーゼのバイアス地もヨレや伸びを防いでステッチ
中: ネックラインのバイアス始末、コバステッチ時の伸び防止
右上: ボタンホールで布送りの補助(バンド2本使用)
右下: ギャザーの押さえステッチ


そのほか、薄地縫製時に布が針穴へ食い込んでしまうようなケースでも有効です。また、ギャザーを整えるときにも使用しています。ギャザー部分をPPバンドで押さえた状態で針下にセット → ピンセットでギャザーの山をつまみ整えながらステッチ(画像が用意できましたら補足UPします)。

【追記:2010.3.29.】
ギャザーよせについて 別TIPSとして UPしました。
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糸端を残す / 自動糸切り機能を使わない

家庭用ミシン等に搭載されている自動糸切り機能、大変便利ですが、カット後下糸が針板下に入ったままの状態になることからの不都合もあります。なので最近はこの機能を「使わない」、あるいは自動糸切り後「下糸を引きあげ」糸端を長く出してから縫う場面も増えました。以下、その具体例です。


【縫いはじめ生地裏で糸がからむ】

ミシンの説明書には「下糸を引き上げなくてもぬうことができます」とあり、実際縫えますが、裏側で「鳥の巣」をつくることしばしば。裏側もきれいに仕上げたいときは糸端を長めに出した状態で縫いはじめます。
下糸を引き上げなくても、上糸を押えの後ろ側へ移動し、指でおさえつけながら(あるいは押えで布とともに挟んで)縫いはじめるだけでも鳥の巣防止に効果があるそうです。
 【参考】 自動糸切りミシンの便利さとリスク < ミシンのお悩み相談室


【薄地や角縫いで生地が針穴に食い込む】

ジグザグミシン等針穴が横に広い場合、生地が針穴に食い込みやすいです。特に薄地や角(布端やポケット)の縫いはじめでは要注意。そんなとき、糸端を長めに出しておき、ミシン後ろ側(生地の進行方向)に引っ張りながら縫うと、布送りの補助力となってくれます(初めの数針は手でプーリーを回して縫っておきます)。
 【参考】
 薄地の生地の縫い方 < 布とパーツの通販Nunoya
 裏布について < SEWING LESSON CHECK&STRIPE


【返し縫いをしたくない】

ダーツ縫いやタグ付け等、返し縫いではなく糸端を結んで始末したい場合は自動糸切り機能を使わず糸端を長く残します。

糸端を裏で結ぶ

1.下糸を引き出しておく
2.上下糸端とも縫いこまないよう、よけてから縫いはじめる
3.最後は一目重なるか重ならないかで止める(はじめの糸端縫いこまないよう注意)
4.自動糸切りを使わず上下とも糸端を残してカット
5.裏側にある下糸をひっぱり上糸を引き出す(ループ状に出てくる)
6.上糸のループを目打ち等ですくい上糸端を生地裏に全て引き出す
7.縫いはじめの上下糸、縫い終わりの上下糸、計4本が裏側に出ている状態
8.結んでカット(かた結び、外科結び、等)
9.返し縫いをしないタグつけの完了~どこが縫いはじめがわからない仕上がりが理想


【説明画像ではソリ刃の糸切り鋏を目打ちがわりに使用しています】

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アイロン接着くもの巣テープで仮固定

└ 関連TIPS : スティックのりで仮固定

アイロンで両面接着可能なクモの巣テープ(剥離紙のないタイプ)を利用したヘム(裾や袖口)の仮固定方法を eyeさん に教えていただきました。ロックミシンで端処理後アイロン接着するだけなので簡単です。仮固定されることでステッチもきれいに入ります。裏毛や天竺等端がまるまる生地も扱いやすくなります。

アイロン接着テープで仮固定
0. ロックミシンに バルキー押さえ を装着
1. ウーリースピンテープのように接着テープをセッティング
2. 生地の裏を上に向けた状態でロック、接着テープが縫いこまれる
3. ヘムを折り上げアイロンで押さえて接着
4. 表からステッチ

剥離紙なしタイプの両面接着テープは剥離紙ありタイプと比較するとしっかりしているので、薄手の生地に使用すると風合いを損ねる等不具合があるかもしれません。
上図、雪の結晶柄はミニ裏毛です。



ダイナックテープアイロン両面接着テープMFテープウーリースピンテープウーリースピンテープ
ダイナックテープナカムラMFテープパステル和カラー




【追記:2010.3.29.】
幅6mm以上のテープもそのままで使用できました(右針1本の場合)。試したのは9mmのダイナック。ガイドに通るよう左側を少し折り曲げた状態で縫いすすめると、 eyeさん からのコメントにあるとおり「折れずに」縫いあがりました。2本針の場合、折れたまま縫いこんでしまう箇所もありました。
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簡単ゴムウエスト(幅広ゴムを縫い込む)

子供が小さいうちは大活躍のウエストゴムのボトム。そのゴムの入れ方について、現在私の中で以下の方法が主流となっています。

  • 巾1cm程度のゴムを2段に入れる

  • 巾2.5~3cmのゴムをウエスト部に収めた後ステッチで押さえる


ここでは後者について書きます。はじめこの方法を OTTOBRE design で見たときは、後からゴムの長さを調整できないなんて危険すぎる!と敬遠しました。が、その後、サイクルの早い子供服でゴムの入れ替えや長さ調整の機会がほとんどないという事実に気付き、この方法を試したところ、様々なメリットを発見しました。

  • ゴム通し口をつくる手間がない

  • ゴムを通す手間がない

  • ゴムがウエストベルト内でよじれる心配がない

  • ギャザーが均等によって見た目がよい

  • ウエストのあたりがやわらかくなる


下の画像、右2点がこの方式で縫ったウエストです(ベルト布が別断ちですが)。右端は細コーディユロイ。こまかなギャザーが入ることでゴワつきが抑えられています。左端は一般的な方法でゴムを通したものです。生地自体は柔らかいコットンなのですが、(特に脇など縫代が重なる部分に)もたつきがみられます。

elastic casing image.jpg

縫製手順は以下のとおりです。

elastic for waist
1.前後パンツを縫い合わせてからウエスト断ち端をロック始末 [ピンクのジグザグ線]
2.ゴムの端を重ねて縫い合わせ「輪」の状態にし、4等分し合印をつける
3.ゴムの合印と本体の前後中心&左右脇を合わせ縫いとめる [赤い点線、縦方向]
  (ゴムの端は折り返し線 [白い点線] に合わせる)
4.ゴムを本体布に合わせてひっぱりながら端を縫う [赤い点線、横方向]
5.折り返し線で裏側に折りステッチ[緑の点線、先の縫い目(赤い点線)をなぞるように]
6.お好みで表からもステッチを入れる [黄色の点線]

【2009.04.06.追記】
写真を追加します。番号は上記手順と対応しています。
elastic casing howto.jpg
以下の場合はうまく仕上がらないことがあります。

  • 生地が厚い/重なりが多い(ベルト部別布仕立て等)

  • ゴムが固い(柔らかい方が馴染みがよくサイズを合わせやすい)

  • ゴムと生地の長さに差が大きい(ギャザースカート等)

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簡単バイアス処理(バインダー/パイピング)

簡単バイアス処理
衿ぐりの始末が「断ち目にロック→折り返す→ステッチ」というタイプのボートネックや肩あきTシャツの、縫代を隠してしまう方法です。簡単な上、見た目に美しい/肌ざわり良し/耐久性UP・・・と利点もあります。画像は Rick Rack の 肩あきTシャツ です。

0.薄手のニット生地をテープ状にカット (私は4~6cm程度にしています)
1.テープを外表に二つ折、輪になっていない方を身頃断ち端に合わせ襟ぐりにロック
  ├ 衿ぐりには伸び止めテープを貼りません
  └ 肩あきの処理後肩あき部分を中表に折ったところへテープをのせます
2.肩あき部分を表に返し、衿ぐりをできあがりに折り、アイロンプレス
  └ アイロン接着テープで衿ぐりを仮止めしておくと後のステッチがけが楽です
3.衿ぐりにステッチ
4.できあがり (画像ではダブルステッチが入っていますがシングルでも)

両折れバイアス VS 簡単バイアス一般的な両折れバイアステープとの比較用に断面図を描きました。ピンクがテープ、グレーが本体布(身頃等)です。上記衿ぐり処理は「簡単バイアス、見返し縫い」にあたります。ところで、バイアスといっても、ニット地を使う場合、地の目に対してバイアスに裁断する必要はありません。伸縮が必要な場合横地に、不要な場合縦地に。厚みが出やすいので薄手の生地を使うと扱いやすいです(画像の赤い生地は薄手のフライスです)。

簡単バイアス応用この方法だとテープ状の布を「半分に折ればいい」ので扱いやすく、テープメーカー不要な分手軽です。また、衿ぐり処理だけでなく、一般的なバイアス(パイピング)処理の代用としても使用できます(画像左上:キャミロンパースの衿ぐり)。テープが表から見えるように折り返せばデザインのアクセントにもなります(左下:ニットパンツの裾、右下:キャミロンパースの足まわり)。幅広にすれば、カーディガンやカバーオールの前たて見返し代わりにもなるかな、と思いつつ、こちらはまだ試していません。

■ 一般的なバイアステープ : 種類と選び方、上手に付けるコツ
キャプテン > バイアステープの使い方講座

■ ダブルガーゼの簡単バイアス : テープの作り方から縫製まで丁寧に解説されています
M Serendipity > Wテープのパイピング方法
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くるみボタン 比較&コツ

【くるみボタンの種類】

くるみスナップ、フラットなハトメボタン、ソースルー、等 加工を依頼 すればバリエーションが広がりますが、今回は自作キットが手軽に入手できるタイプについて。

押し込むタイプ : ハンマーいらずで静か プラスチックホルダー×アルミ金具
カバード釦 (サンコッコー/清原) : 、日本製、足しっかり目 : 使い方&詳細画像
├ ミラクルボタン (ゴンドラ商事) : 米国製、足細長(弱い?) : 使い方&詳細画像
インクジェットプリンタ用 手作りボタンキット (サンワサプライ) : ミラクルボタンタイプ

打ち込むタイプ : 押し込むタイプより簡単にしっかり包むことができます
├ (五百番スナップ本舗/石崎プレス)
│  ├ ホームツツミボタン : 家庭用、プラスチック製打ち具 : 詳細(動画あり)
│  └ クロスシー/ハイクロスシー : 職業用、ステンレス製打ち具(高価)、ボタン単価安
└ (ゴンドラ商事)
   └ ミンク : 裏側がシンプル → クロスシーとの比較画像、その他情報満載ページ

ぐしぬいタイプ
├ ポッポクルミ、他 : プラスチック製、くるまれるパーツのみ、和装/アップリケの装飾などに
くるみボタン (クロバー) : ポリアミド製、足小さめ、服向き、丈夫、厚地不可 : 使い方

選択のポイントのひとつに、裏側のつくり、があるかと思います。ミラクルボタンやミンクは足が細めでペンチなどでも簡単にはずせるらしく、ヘアクリップなどにつける場合扱いやすそうです。カバード釦やクロスシーは穴があるので、ヘアゴムなどを通しやすいです。クロバーのプラスチック製くるみボタンは糸穴が小さいので洋服向きでしょうか。プラスチック製なのでつぶれにくい、布が擦れて切れたりしにくい、色がナチュラルなので透けても違和感少ない、金属アレルギー対応、といった利点も。
ホームツツミボタンの打ち具はクロスシーやミンクにも(サイズによっては/自己責任のもと)流用可らしいので、今後くるみボタンをたくさんつくる機会があれば「ホームツツミボタン×クロスシー」を試したいです。

AZ-NET では 取り扱い各種あります
くるみボタン 各種

【くるみボタン コツ】

くるみボタン初心者の私ですが、「ハンマーで打たなくてよい、ボタン単価がお手頃、ヘアゴムをつくりたい」という理由から、まずは サンコッコーのカバード釦 を購入し、ネット検索しながらきれいに仕上がるコツを探ってみました。
使用している生地は Liberty のタナローンです。薄手ですがハリがありほつれにくくボタン作りに向いている気がします。今回は薄手の芯を貼り、キルト芯を挟み、ボンドには フィットボンド を使用しました。

カバード釦 コツ
布の選択 : 薄すぎず、厚すぎず、薄い場合2重にするか接着芯を貼る
位置決定 : 柄の上下左右がずれないように 消えるペン などで印を入れておく
ふっくら : キルト芯 を挟んでふっくらきれいな仕上がりに
シワ回避 : 最初に押し込む時しっかり ピンセットなどで中心にひっぱりながら整える
外れ難く : 裏側のボタンを押しこむ前に ボンド を薄く塗る


【くるみボタンのヘアアクセサリ】

ボタンの裏側にある足をペンチ等でカットし、台付ピンへボンド等で接着すればオリジナルのヘアピン(ぱっちんどめ)になります。ボタンの足をそのままに、ゴムを通せばヘアゴム(ポニー)に。服を縫ったあとのハギレでつくれば服とお揃いのヘアアクセサリになります。

制作例その2 (当ブログ内)
■ 布でくるむヘアピンについては こちらです


しずく玉セット2.2mm×5mパッチンどめ 5cm幅×10個ヘアピン 48mm×10個
花カップゴムウーリーゴム台付パッチン台付ヘアピン
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スティックのりで仮固定

ヘム(袖口や裾などの折りしろ)処理、あれこれ試しながら未だ決定打にいきついていません。簡単に、美しく、着心地の良いカットソーを仕上げる方法はあるのでしょうか。家庭用ミシン使用で。

「簡単に」・・・縫製前段階の手間をなるべく減らしたい
「美しく」・・・縫製時の縫いずれ、縫い目のみだれ、縫い伸びを回避したい
「着心地」・・・縫製後のツレ、糸切れをなくし生地本来の伸縮性能を生かしたい

【しつけ】 は結構有効なのですが、しつけをかけるのも後で糸を抜くのも時間をとられる作業です。ミシンの下糸などに使える熱接着糸の メルター水溶性縫い糸 を活用すればそのあたり解消されるでしょうか。実験してみたい課題です。

【アイロン接着テープ】 は割と手軽に使え、くもの巣タイプの ダイナックテープバイリーンMF 等活躍していますが、接着部に多少固さが残る気がします。アイロン接着後洗い流せる(水溶性の)製品があると理想的なのですが(海外製品だと Soluweb あたり? ← 本来は刺しゅう用)。

そこで、今回試してみたのが 【スティックのり(水溶性)】 です。

ヘムの処理(スティックのり)
  • 縫代をアイロンで折り上げておく

  • スティックのりを折り代部分に塗り指でしっかり押さえて接着

  • ドライアイロンでやさしくプレス(のりを乾かすため)

  • ステッチを入れて、完了!

はじめこのTIPSを海外サイトで見たときはお手軽すぎて違和感?罪悪感?を感じましたが、調べてみると大手のプリットやスコッチなどは用途に「 fabric (布)」と明記されていますし、どちらも「 Non-toxic and washable (無公害性&水溶性)」です。

伸縮するステッチを使用すれば(のりは洗い流せるので)生地本来の伸縮性を生かすことができます。のりに生地のケバケバがついてしまうのが難点と言えば難点・・・また、きれいに接着するには少しコツが必要かもしれません(アイロン接着テープと比較して)。でもなにぶん「のり」なので気軽です。
    アップリケやバイアステープの仮固定などにも応用できるでしょうか

【スティックのり オフィシャルサイト】

日本語のページでは明記されていませんが、問い合わせたところ
本国と同等に「無害」や「水溶」といった品質をもっているそうです。

■ プリット(コクヨ)
日本 / 英語 / 楽天ショップスティックのり

■ スコッチ(スリーエム)
日本 / 英語 / 楽天ショップ

わざわざ(?)文具用のスティックのりを使わなくても布専用もあります
Busy Bee / カントリーママ / クロバー / ミアンミアン(ペンタイプ)
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紅茶染/ワイン染/マテ茶染

 紅茶染/ワイン染/マテ茶染突如「染め」欲が高まり、紅茶染、ワイン染、マテ茶染…と挑戦しました。画像上段が使用したマテ茶のパッケージ、茶葉、煮出した状態、です。右下、真白なコットンをマテ茶染めし、やや緑っぽい生成りのような薄ベージュのような色になりました。下段左はナカムラで購入したモチーフをワイン染したもの。下段中央はpeu connuのおまかせセットにあったコットンドビーを紅茶染→マテ茶染したものです。ピンクといってもクールなピンクでいかにもワイシャツ生地、だったのですが、染めたことで暖かみのあるサーモンピンクになりました。
この布は kanon の 『女の子のお洋服』 「i.ノースリーブワンピース」 になる予定です(AMAZONの「なか見!検索」で見られる 目次ページ に着用画像があります)。こちらの本の続編が3月下旬発売予定となっています。前作はわりと春夏っぽい雰囲気でしたが、今回はオールシーズン対応のようです。どちらの本にも大人用パターンが2点(M/Lサイズ)あるのが嬉しいところ。子供服は90~130サイズ。現在予約受付中です(早速注文しました!) → 『女の子のおしゃれ服』 (ダックブルーのプルオーバー+ベージュのハーフパンツがツボでした…)

【覚書:紅茶染】
染めるものを洗い、汚れや洗剤(柔軟剤)を十分にとりのぞく
 └ ポリエステルなどは染まりにくいので綿100%の生地が望ましい

染料が全体に均等に行き渡るよう、ぬるま湯につけておく
 └ よく染めるために豆乳などにつけるのもよい

大きめの鍋にたっぷり湯をわかし、紅茶葉を煮出し、液を漉す
 └ 茶葉が残っていると染めムラの原因となる

染めるものを軽くしぼり、皺をのばしてから投入、適宜混ぜながら冷めるまで放置

放置中に本染め用の液をつくる、液を濃し、塩を投入、よく溶かす
 ├ 玉ネギの皮を一緒に煮出すと黄色みが加わり軽い色に仕上がる
 └ 塩は色止め用(ミョウバンやお酢、鉄なども同様の役割を果たす)

染めるものをしぼらずに投入、かき回しながら数分~10分程度弱火で煮る

火を止め、液が冷めるまで放置(途中適宜攪拌)

しっかりすすぎ、乾かし(陰干し)、アイロン等で仕上げる
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