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中国 電力不足に不安高まる

5月24日 7時39分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中国では電力の消費が急速に拡大し、この夏、過去最悪となる深刻な電力不足が起きる可能性が高まっており、現地で生産活動を行う日系企業への影響が懸念されています。

中国では、高い経済成長に伴い電力消費が急拡大している一方で、中国政府がインフレへの懸念から電気料金を抑えているため、発電のおよそ70%を占める火力発電で使われる石炭価格の上昇を電力会社が電気料金に転嫁できないとして、発電を抑制する動きが広がっています。こうした状況を受けて中国最大手の国有送電会社は、23日、この夏の電力不足は最大で4000万キロワットに達し、過去最悪になる可能性があるという予測を明らかにしました。特に、北京や天津、それに上海や江蘇省、浙江省といった沿海部の大都市を中心に電力不足が深刻になるとみられており、現地で生産活動を行う日系企業への影響が懸念されています。中国では7年前にも沿海部を中心に深刻な電力不足が起き、現地の日系企業は自家発電設備の確保を迫られたり、操業の一時停止に追い込まれるなど対応に追われました。