統一地方選2011
東京、神奈川の知事選など首都圏の統一地方選の話題や結果を掲載。
【放送芸能】旗印にU局結束2011年5月12日 朝刊 地デジを見るにはUHFアンテナが必要です−。このことは、地デジ完全移行まで三カ月を切った今では、認知度も高まっているはず。では、もともとUHFアンテナで見られていた地方U局は、すごく有利なの? 女性アナ、タレント総動員の地デジキャンペーンでは見過ごされてしまいそうなU局の地デジ化、その期待と課題とは−。 (宮崎美紀子) 関東にはTOKYO MX、tvk(神奈川)、チバテレ(千葉)、テレ玉(埼玉)、とちぎテレビ、群馬テレビと六局の、系列に属さない独立U局がある。このうち、MXだけが「9」チャンネルで、他は全て「3」チャンネルになる。 この「3」チャンネル連合の五局が、共同で地デジ化キャンペーンを行うことを決めた。でも、もともとUアンテナで見てもらっているのだから、テレビさえ買ってもらえば、そのままでいいはず。 「確かに『引き続きお願いします』でいいんですが、困ることもあるんです」。テレ玉の遠藤圭介編成部長。 キー局とMXの電波は東京タワーから出ている。一方、U局の送信所はそれぞれの県内にあり、テレ玉はさいたま市の荒川沿い、チバテレは船橋、tvkは横浜市鶴見区から電波を出している。 東京タワーと地元局の送信所が同じ方角なら一本のアンテナで全て受信できるが、方角が違いすぎると二本必要になる。埼玉なら蕨市や川口市、千葉は松戸や市川、神奈川は川崎の東部などが該当する。NHKやキー局を見るために、もう一本設置してもらえればいいが、今あるUアンテナを東京タワーに向けられてしまうと、地元U局が見られない。共同住宅では、よくわからない間にアンテナが“流用”されていたという地デジ難民もいて、「急に映らなくなった」という問い合わせが少なくないようだ。そこで、「もう一本アンテナがいりますよ」と訴えることが大切になる。 「今までキー局はVHF、tvkはUHFだと理解してもらえていたが、どっちもUHFになったのに、なぜアンテナは一緒じゃダメなんだというお叱りも…」とtvkの梅田邦男技術局長は苦笑する。 移行日の七月二十四日は高校野球地方大会の大詰め。U局を見たい人が増える半面、映らないと、その分、怒りも大きい。スムーズな移行へ、今、大事なヤマ場を迎えている。 ◇ 一方で、地デジ化はチャンスでもある。「3」チャンネルは、「2」(NHK教育)と「4」(日テレ)の間という好位置。「これでキー局に並んだ。1、2、3とザッピングした時に、『チバテレだから』ではなく、『面白いことやってるな』と思って見てもらえるような、千葉にこだわらないメジャーに近い番組も出していきたい」と同局の小森健一郎編成部担当部長は意気込む。 開局以来、自社制作に力を入れてきたtvkも意を強くしている。熊谷典和編成部長は「制作力がローカル局の生命線だと、今また実感している。キー局がやらない超個性的なコンテンツをいかに増やしていけるかが大切」と話す。 U局共同制作の「戦国鍋TV」が話題になっているように、面白ければUやVに関係なく見てもらえる。東日本大震災で被害が甚大だった千葉はもちろん、計画停電や交通情報で地元局が頼りにされたことも、各局の「やる気」を後押しした。 「3」の存在感を、もっと意識してもらおうと、チャンネル番号を共有する五局は、四月から平日夜十一時の番組を共通化した。チバテレの名物番組「白黒アンジャッシュ」は栃木でも神奈川でも火曜日、テレ玉の異色トーク番組「玉ニュータウン」は金曜日に放送されている。地デジ促進でも、共通ロゴや言葉を使った告知方法やイベントを考えている。 「関東の『3』は独立U局、というのをうまくPRしたい。1+1+1+1+1=5ではなく、10や20になるような取り組みにしたい」(テレ玉・遠藤部長) PR情報
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