介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)とは
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)とは一般的には「特養」と呼ばれ、常に介護が必要で、自宅での介護が難しい方が入居して、日常生活の介助などを受ける、要介護1以上の人が利用できる施設である。
事業主体は、地方自治体か社会福祉法人。
施設には医師が配置されているが、医療行為はほとんど行われず、比較的病状が安定している人が対象となっている。医師や看護師は常勤でなかったり、夜間・休日にはいないこともあるので、治療を受ける場合には、他の病院などを受診したり、入院することもある。
介護保険施設の中では比較的安価で、入所期間も特に定められていないので終身入所できる施設ということで、待機人数も多い。地方にもよるが、1施設に300人前後申し込みをしているという実情があり、全国では数十万人もの待機者がいるとも言われている。この待機者の数に何年たったら入れるのかと絶望的な思いを抱く介護者は多いだろう。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)に入所するには
ただ一口に300人待ちと言っても、申し込んだら順番が300番目に来る、というわけではない。
本人の要介護度など身体と精神状況と、家庭での介護が難しい状況を点数化し、遅く申し込んでも点数が高い人ほど入所待ちの順番が上位に来るというシステムになっているのだ。現状では要介護3以上(地域によっては要介護4以上)の人が多く入所している。要介護度が高くても、家庭に健康で、就労していない主介護者がいたり、主介護者のほかに同居の介護者や別居の介護者がいたりすると点数は低くなってくる。
そのため、本人や家族の状況が変化したら、そのつど申し込み先の施設に変更の連絡をしておくことを忘れないようにしよう。
申し込みは、市町村で統一された申込書がありますので、記入後に介護保険証の写しとともに持参または郵送する。
申込書はコピーを取っておくと、他の施設の申し込みにも使える。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の選び方
入所希望者が多く、こちらから選択の余地などまずない!というのが実情だが、それでも一旦入所するとまず終身利用することになる特別養護老人ホーム。だからこそ、しっかり良い施設を選びたい。
サービス内容、介護の質、設備など施設によって大きな差がある。
どんな介護サービスに力を入れているのか?
レクリエーションを重視し、外出などに力を入れている施設もあれば、リハビリテーションに力を入れている施設もある。
寝たきりの入所者が多く、身体介護に重点を置いている施設もある。
ショートステイなどを利用して実際に体験した上で、比較・検討することをオススメする。
口コミ情報も役に立つだろう。
料金のしくみ
入所には、介護保険のサービスにかかったお金の自己負担分がかかる。
これは利用室のタイプによって分けられており、従来型個室、多床室、ユニット型個室、ユニット型準個室がある。
・従来型個室:共同生活室(リビング)を併設しない完全な個室
・多床室:定員2人以上の部屋
・ユニット型個室:少人数ごとにリビングが一体的に併設されている個室
その上で、要介護度と利用日数によって金額がかわってくる。食費、居住費、日常生活費は別途自己負担となる。
1日あたりの費用の目安としては、多床室利用の場合、要介護1で639円、要介護2で710円、要介護3で780円、要介護4で851円、要介護5で921円となる。
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