【マニラ共同】フィリピン国軍は21日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島北東部の上空で、国籍不明の戦闘機2機を11日に確認したと発表した。軍関係者によると、中国機とされる。
フィリピンのガズミン国防相と会談するため中国の梁光烈国防相が21日にフィリピンに到着した直後の発表で、中国をけん制する狙いもあるとみられる。
フィリピン軍によると、空軍のプロペラ機が11日午前、同国が実効支配するリード礁付近の上空をパトロール中に国籍不明機2機を目視で確認。ただ、レーダーや撮影機材がなかったため「領空侵犯かどうかは分からない」とした。
両国などが領有権を主張する南沙諸島周辺では3月以降、フィリピンが進めている石油探査をめぐり「中国が妨害した」とフィリピンが抗議するなど緊張が続いており、23日の国防相会談では、衝突回避策などを話し合うとみられる。