土砂降りの中でランニングするダニルソン(左)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスは22日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで約1時間半の練習を行い、25日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメント1回戦、水原戦(韓国・水原、19時30分)に備えた。故障者続出で苦しい状況が続くなか、ACL初登場のMFダニルソン(24)は「どのポジションでもやる」と勇ましい。
公式戦で4試合、勝利から遠ざかっているグランパスは、とことんツイてない。21日の柏戦に出場した主力組がランニングを始めて10分もしないうちに土砂降り。ピンポイントの通り雨に、選手たちはぬれネズミになってクラブハウスに引き揚げた。
首位・柏と引き分け、内容も持ち直したが、負傷者が相次ぎ、テンションが上がらない。そんななかでも、ダニルソンは初めてのACLを目前に控えて、気持ちが盛り上がっている。
「国際大会は今まで出たことがないから、待ちわびていたんだ」
2月1日の始動日に右足小指骨折が発覚して、15日の甲府戦で復帰したばかり。リハビリ終了直後だった4日の杭州(中国)戦出場を望んだほど、この大会を楽しみにしていた。
「1次リーグは、それほど難しいグループではなかったけど、今度は一発勝負だし、ハードな試合になるのは覚悟している」と高いレベルでの勝負だからこそ闘争心が湧いてくるようだ。
途中出場した甲府戦では増川、初先発の柏戦では千代反田とセンターバックが故障し、ボランチのダニルソンは2試合続けて臨時のセンターバックも務めた。水原戦でも起用される可能性があるが「プロである以上、どんな役割でも受け入れる準備はする。あんまり好きなポジションではないけれど、やれと言われればやる」と、チームの苦しい台所事情は理解している。
初の韓国遠征に「韓国の文化を楽しむ余裕はないと思うよ。試合に勝って帰ってくる。それだけだ」と復帰3試合目でベスト8進出の原動力になる気概を見せた。 (木本邦彦)
◆千代反田まだ体にしびれ
21日の柏戦で頭部を強打して退場したDF千代反田はクラブハウスで治療。額に裂傷を負っただけでなく、まだ体にしびれが残っているという。韓国遠征について「まだ分からない」と話す千代反田は病院で点滴を受けた。
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