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【プロ野球】

黒虎 衣替え効果なし 5併殺 4連敗

2011年5月23日 紙面から

阪神−西武 8回裏無死一塁、二ゴロ併殺打に倒れたブラゼル(横田信哉撮影)

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◆西武2−1阪神

 逆転を信じる虎ファンの期待はあっさりと裏切られた。延長11回、先頭の代打・桧山が中前打で出塁。差は1点。打順は1番に戻る。球場が盛り上がる中、代打・林威助が放った打球は平凡な遊ゴロ。この日、見飽きるほど見せつけられた5つめの併殺でボルテージは一気に下がってしまった。

 深刻な貧打は、交流戦限定、オールドスタイルの黒のユニホームに替わっても変化はなく、復調の兆しすら示せなかった。

 「全部、打ちにいかせたんだからしょうがない。どんなにゲッツーを打っても、送らせなかったんだから、監督の責任」。真弓監督はこう振り返った。先頭打者は7度も出塁。4、5、7、8回は直後にマートンが、城島が、新井貴が、ブラゼルが、ことごとくゴロを打ち併殺でチャンスをつぶした。帆足の術中にまんまとはまる打線は、6回に不名誉な連続イニング無得点を食い止めるのが精いっぱいだった。

 代打・鳥谷が安打で出塁。2死後、平野が中前に打ち返す。しかし三塁でストップ。マートンの打席で平野が二盗を試み、一、二塁間での挟殺プレーを誘発。機敏さに欠けるフェルナンデスに球が渡ったところで三走の鳥谷が本塁へ突入し、チームとして38イニングぶりの生還を果たした。

 だが、点が取れないゆえの悪循環は断ち切れない。9回1死一、二塁でマートンが一、二塁間をゴロで破る安打を放っても、代走の荒木が鳥谷同様、三塁で止まりサヨナラ勝ちを逸した。延長11回の守りでは1死一塁で小林宏が暴投、さらに城島の悪送球も重なった。チーム全体が重く、思い切りも軽快さも奪われている。

 「硬くなろうが何だろうが打たなあかん。思い切っていってくれたらいいのにな」。真弓監督の言葉がむなしく響く。適時打は43イニングもない。今季初の4連敗で最下位の横浜とは0・5ゲーム差にまで縮まった。 

  (中山隆志)

 

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