福島第1原発から半径20キロ以内が4月22日(2011年)午前零時から立ち入り禁止になった。これまでの避難指示区域から警戒区域への切り替えで、立ち入ると「10万円以下の罰金または拘留」という罰則がつく。
このため前日の21日には、各所の検問所で渋滞ができるほどの人たちが、必要なものを持ち出すために帰宅した。放射線量の高い地域では防護服姿。滞在時間も短く、あわただしい動きが続いた。
ちょうど福島圏内の避難所を訪れた菅首相に不満をぶつける避難者も多かったが、町ごと埼玉・加須市へ移った双葉町の避難者からは「もう帰れない。あの瞬間(地震)に子どもたちの故郷はなくなったんだ」とあきらめの声も聞かれた。
長嶋一茂(スポーツキャスター)「避難レベルを上げるのに、納得できる説明はあったのか」
赤江珠緒キャスター「なぜこの時期に、というのがわからない」
警戒区域の指定には「一時帰宅」はあるのだが、1世帯1人、専用バス、滞在は2時間まで、スクリーニング(汚染検査)という厳しい条件がつく。このまま故郷はなくなってしまうのか、という思いは切ない。
そんな中、フランスのナノセンス社は日本語表示の測定器を売り出すという。5月末に60万個というから何ともしたたか。専門家は「放射能を浴びていないという安心感は得られるだろう」という。
小松靖アナが現物のいくつかを持ち込んだ。ひとつは「線量計」で原発で作業員がつけているもので、受けた放射能の積算量が数字で表示される。これが2万9900円。もうひとつは「放射能測定カード」。受けた量によってカード中央の色が変わる。周囲に被曝程度を判定するワクが並んでいて、色を較べて汚染の度合いが分かる。これが3980円。
では、各地の汚染はどの程度なのか。放射線医学総合研究所の調べでは、東京では、3月14日から4月29日までの38日間に、外気による外部被曝が19マ イクロシーベルト、食品や水などによる内部被曝が97マイクロシーベルト、計116マイクロシーベルトだった。
司会の羽鳥慎一「これは原発の影響?」
小松「そうです。しかし、安全・安心の範囲内だということです」
ここで数字較べ(いずれもマイクロシーベルト)。胸部X線検査50、東京・ニューヨーク往復200、 自然被曝(年間)2400、CTスキャン(1回)6900だから、東京の116は年間に直しても自然量以下だとういうことになる。
小松「しかし、平常時の3倍くらいです」
長嶋「これで安心できるわけですね。でも、いろんな数字が出てくる、何万とかいう。基準値だって何なんだそれはと。やっと出してくれた」(笑い)
他の数字も出ていて、1番少ないのが神奈川で98、多いのが茨城の187。どれ も安心の範囲内だという。これが出てくれば、線量計を買う必要もないのに……。
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