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【芸能・社会】

下流と中流の価値観衝突 黒木瞳が転落恐れ、もがく

2011年5月23日 07時36分

 NHKドラマ「下流の宴」の記者会見に出席した(左から)美波、黒木瞳、窪田正孝=20日、東京都内

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 “下流”と“中流”の価値観の衝突を描く、作家林真理子さん原作のNHK総合ドラマ10「下流の宴」(31日午後10時スタート、全8話)の記者会見が東京都内で開かれ、主演の黒木瞳が「一人一人がぶれない価値観を持って生きていて、自分のどこが悪いのよって感じで戦う。それが見ていて気持ちのいいところ。社会派コメディーだと思っています」と語った。

 黒木は苦労して理想の“中流家庭”を築いたつもりの専業主婦・由美子役。高校中退でフリーターの息子翔(窪田正孝)が、同じくフリーターの珠緒(美波)と結婚すると言い出したことから、下流転落の危機だと慌て、もがきだす。

 世間体や育ちにとらわれる役の黒木だが「(翔や珠緒の言葉に)つい、そうよねって思ってしまうので、他人に共感しないで演じるように心掛けています」と笑い、逆につい由美子側に立って台本を読んでしまったという美波は「価値観を通すのはパワーが必要。本人も相手も傷つくけど、はたから見てるとコメディーだなって、見てもらえると思います」。

 窪田は「翔は唯一、中流と下流を行き来できる。親の思い通りに育つことができなかった子ども代表で責任重大。頑張らない翔君を心掛けて演じています」と語った。

 脚本の中園ミホさんは「翔は金銭欲も物欲も性欲もない。とてもピュアで優しいけど、暮らしていけるのは物があふれてる日本だからじゃないかなと。震災後(そういう青年たちが)どうなるか見ていたら、意外と、困っている人たちのためには働く子たちじゃないかと思いました」と言い、登場人物たちのその後を見たくなり、NHKに続編制作をお願いしているという。

(共同)
 

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