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母乳から放射性物質 福島など5人検出 厚労省指標下回る

 市民団体「母乳調査・母子支援ネットワーク」は19日、福島市内で記者会見し、福島など1都4県の女性40人の母乳を調査した結果、放射性物質を5人から1キログラム当たり10.5〜4.8ベクレル検出したと発表した。厚生労働省の指標は下回ったが、同ネットは「本来、あってはならない物質。行政は母乳の全数調査を早急に行うべきだ」と訴えている。
 調査したのは福島22人、茨城9人、千葉5人、栃木2人、東京2人。3月16日〜今月9日にかけて採取した母乳の提供を受け、茨城県の民間測定機関に分析を依頼した。
 母乳から放射性物質が出たのは福島県が福島市、いわき市、西白河郡の各1人、茨城県土浦市と東京都三鷹市が各1人。最高値は西白河郡の女性のセシウムで1キログラム当たり10.5ベクレルだった。ほかには3人からセシウム4.8〜8.0ベクレル、1人からヨウ素を5.5ベクレル検出した。
 母乳に関する放射性物質濃度に法的な安全基準はないが、厚労省は食品衛生法に基づく牛乳・乳製品の暫定規制値を踏まえ、ヨウ素同100ベクレル、セシウム同200ベクレルを指標としている。
 同ネットの村上喜久子代表は「母乳による内部被ばくの問題にまだ科学的な答えは出ていない。安心して子育てをするためにどうすればいいのか。行政は母乳の放射能汚染の状況をきちんと調べ、対策を取ってほしい」と求めている。


2011年05月20日金曜日


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