福島第一原発から出た放射性物質が3月下旬、関東地方に広がる様子を日本原子力学会が独自に計算し、公開しました。

 放射性物質の拡散を予測した図は、21日に開かれた日本原子力学会の緊急シンポジウムで発表されました。作成した名古屋大学の山澤弘美教授によると、放射性物質が関東地方に拡散したのは、3月15日、16日と、20日から22日にかけての2回で、いずれも上空の雲と一緒に海沿いに南下した後、風向きが変わって陸側に移動したと分析しています。特に、21日から降った雨で地表に落ちた可能性が高いということです。政府はこれまで、SPEEDIというコンピューターを使った放射能拡散予測図や実際の放射線量を測定して作った分布図を公表していますが、福島県以外にも広がる様子を予測した詳細な地図はありませんでした。

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