成田国際空港会社は11日、東日本大震災と福島第1原発事故の影響で、12年3月期の業績が、04年の民営化以降初めて32億円の赤字に転落する見通しを発表した。ターミナルビルなど施設被害も23億円に上るという。
同社によると、12年3月期の営業利益は前期比8割弱減の76億円。経常損失6億円(前期は234億円の黒字)、当期純損失は32億円(同99億円の黒字)を予想した。旅客の減少傾向は震災後2~3カ月間続き、期末にようやく震災前の水準に回復。前期比19・8%減を想定している。
森中小三郎社長は「影響を早期に回復すべく努力したい」と話した。大型連休期間中の旅客数は前年の7、8割で、思いの外回復が早いとの手応えも示した。【清藤天】
毎日新聞 2011年5月12日 地方版