名古屋市中村区椿町のキャバクラ「クラブインフィニティ」が放火され3人が死傷した事件で、愛知県警中村署特別捜査本部は20日、放火前に同店で暴れたとして暴力行為処罰法違反容疑で逮捕した6人のうち、山口組弘道会系暴力団の元組長、池本賞治容疑者(46)ら3人と、別の売春防止法違反罪で起訴された同じ暴力団の元組員、松屋誠容疑者(25)の計4人を殺人や現住建造物等放火などの疑いで再逮捕した。
特捜本部は同店の系列グループが「みかじめ料」と呼ばれる用心棒代を支払わないことを巡るトラブルが背景にあるとみて動機を追及する。
他に再逮捕されたのは▽同元組員、又村光俊(34)▽同組幹部、浅利英勝(34)の2容疑者。
容疑は共謀し10年9月3日未明、同店に油をまいて火を付け、店にいた飲食店従業員、佐野方紀さん(当時27歳)をやけどによる感染症で死亡させ、女性従業員2人にけがをさせたなどとしている。
特捜本部は池本、又村両容疑者が放火の実行役、松屋容疑者が運転手とみている。池本、浅利両容疑者は否認、又村容疑者は容疑を認め、松屋容疑者は一部認めているという。
名古屋地検は20日、暴力行為処罰法違反容疑で逮捕された6人のうち池本、浅利両容疑者と建設作業員の福田哲也容疑者(27)の3人を器物損壊などの罪で名古屋地裁に起訴し、又村容疑者ら他の3人は処分保留とした。
毎日新聞 2011年5月20日 23時59分