カーボンフレームは、ちょっと前までは「プロ用は特別仕様でしっかりガッチリ」といったイメージもあったが、今ではストックの状態でそのまま供給されていることがほとんどだ。 いいフレームとは、ある程度軽くて、剛性があって、振動吸収もよくなければならない。トータルで性能を語る時代だからね。今のフレームは、硬いから振動吸収が悪い、ということもなくなった。BBあたりのダウンチューブの張り出しがこのくらいだったら踏み応えはこのくらい、積層が何層で、ハイモジュラスのこれを使ったらどのくらいになる、というのも経験的に分かってきた。そういう形状設計と、モールデッドの盛り方は計算ずくでやらなきゃいけないし、作るには職人の腕も必要。いよいよ性能の差が出る時代になってきた。 大きなメーカーに比べると、イタリアで生産されているオートクレーブ製法のフレーム、例えばインターマックスのコルサイタリアなどのように、職人が手間をかけてやるものは少なくなってきている。余裕を持った生産体制をとっているんだ。