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【グラニュース】


傷だらけドロー

2011年5月22日 紙面から

 昨季王者の名古屋グランパスはホームで柏と0−0で引き分け、勝ち点6。柏は同16で首位を守った。磐田は福岡に4−1で圧勝し、同12とした。福岡は開幕7連敗。横浜Mは甲府を4−0で圧倒した。神戸は広島を1−0で下して3連勝。広島は今季初黒星。G大阪は2−1で新潟に競り勝った。鹿島は浦和と2−2で引き分けた。

◆名古屋0−0柏

 ロスタイムを含めたラスト約10分間を10人で守り抜いたグランパスに、前への推進力は残されていなかった。右太もも裏の肉離れから復帰初戦の闘莉王も、攻め上がりを自重し、守備に専念するしかなかった。

 「最後は力で決着をつけようとしたが力不足だった」と肩を落とした。それでも「10人になる前は勝たないといけない試合だったが、引き分けで良かった」と、スコアレスドローの結果を受け入れた。

 後半41分、セットプレーからゴール前でシュートを狙ったDF千代反田が相手DFと激突。頭を強く打ってピッチを退いた。後半37分には途中出場直後のMF吉田がゴール前で衝突し、負傷退場したばかりだった。FWケネディやMF金崎らけが人続出のチームにさらなる悲劇が襲った。

 「正直コンディションは100%じゃない」。そんな手負いの闘将を突き動かしたのは王者のプライドだった。15日の甲府戦はいいところなく1−3の惨敗。「試合に出ていない俺がプライドを傷つけられた。内側から気持ちを出さないとダメだ」とチームに戦う気持ちを注入した。「チャンスは五分五分のボールをいかに自分たちのものにしていくかだ。永井にもそう言っている」。もっと動けと、攻撃陣にもカツを入れた。

 100%ではなくても存在感は抜群だった。柏のネルシーニョ監督は、前半にはいいボールを前線に供給されて警戒し、FW北嶋を最終ラインの闘莉王に張り付けたほどだ。「俺は本来マークする側だからマークされるのは嫌だね」。闘莉王は苦笑しながらも、千代反田を前に出すなど工夫して攻撃を組み立てた。

 25日にはアウェーで一発勝負のアジア・チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦が待ち受ける。「誰が出ても必死でやろうとする気持ちが大事」。ストイコビッチ監督が就任以来最悪と嘆く非常事態にも、闘莉王の気持ちは揺らがない。「もう一度、強いグランパスにする」。昨年のJ1覇者として、恥ずかしい試合はもう見せられない。 (伊東朋子)

 

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