東日本大震災:松本内閣官房参与 「中腹に移住を」

2011年3月28日 19時37分 更新:3月29日 3時30分

 菅直人首相は28日、内閣官房参与の松本健一氏と首相官邸で会い、東日本大震災からの復興について意見交換した。松本氏は、津波で集落が丸ごと流された被災地に関し「山の中腹に住んでもらい、そこから漁港に通ってもらう。山に集団移住する方法を考えないといけない」と提言した。

 松本氏は「今までのように10メートルの堤防を作る発想ではだめだ。流された所を全部国が買い上げ、漁港、魚市場、加工場、駐車場を整備する」ことを提案した。松本氏によると、首相は「その方向性でいいと思う」と述べ「そういうことは考えていたが、なかなか言い出す機会がなかった」と語っていたという。

 福島第1原発から30キロ圏内の地域について、松本氏は記者団に「あれだけの放射能が漏れ続けていれば、戻って住むことにはならない」と述べ、移住は避けられないとの見方を示した。【大場伸也】

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