2011年3月24日 10時37分 更新:3月24日 15時39分
東京都知事選には10人が立候補を届け出た。3期12年に及ぶ石原慎太郎氏(78)の都政に対する評価に加え、高齢多選について有権者がどのような判断を示すかが注目される。さらに、東日本大震災が都民の生活にも影響を及ぼす中、防災対策をどのように訴えるかも争点として急浮上している。
居酒屋チェーン、ワタミ創業者の渡辺美樹氏(51)は企業経営の手腕を強調し、「中小零細ベンチャーの育成などで経済を立て直し、東京から日本を元気にする」と主張する。都議会民主が支援する。
「引退」を翻し4選を目指した理由について石原氏は「東京が崩れたら日本が崩れてしまう」と都政が安定することの重要性を強調。高齢多選批判には、あえて反論していない。今回も自民、公明両党の支援を受ける。
発明家のドクター・中松氏(82)は「必ず起きる次の大震災にどう対処できるのかが最大の争点」と訴える。 告示直前に出馬表明した東国原英夫氏(53)は宮崎県知事1期の経験を踏まえ、「首都圏の活力が地方をけん引する」と、首都圏広域連合化による地方分権の推進を唱える。
共産党推薦の前参院議員、小池晃氏(50)は「石原知事による福祉切り捨ての都政も、防災を都民任せで後退させてきた都政も、命を軽んじる点で根っこは同じ」と批判する。