2011年3月24日 21時53分 更新:3月24日 22時28分
セ・リーグ理事会による開幕の再延期を受けて、労組日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(阪神)は24日、マツダスタジアムでの広島との合同練習後に宿舎で会見し、「大変大きな決断をしていただいた」と感謝の言葉を口にした。こみ上げてくるものがあるのか「選手会の声、ファンの声が届いたのだと思う」と絞り出すように話した。
「僕たちが真剣に野球をする姿を見て、被災者の方が少しでも勇気を持ってもらえれば」と被災地に思いを巡らせて改めて表情を引き締めていた。
自身のプレーの調子は全く上向かないまま、選手会長として奔走したことを振り返り、「被災地のことを考えれば、僕のことなど何ともないです」と気丈に振舞った。だが、そう話す目は潤んでいて、心労の重さもうかがわせた。
開幕まで3週間近く空くことで、新井会長は「早くチャリティー試合などのアイデアをまとめたい」と支援策に取り組む考えを示した。また、延期分を後ろにずらすことで日本シリーズなどの公式戦日程が統一契約を越える12月に入ったとしても「選手会の総意でやり遂げる意思の確認をしている」と明らかにした。【吉見裕都】