2011年3月24日 21時6分 更新:3月24日 22時0分
セ・パの足並みが、ようやくそろうことになった。セ・リーグは24日の臨時理事会で、パ・リーグと同じ「4月12日開幕」と「4月中のナイター自粛」を決めた。ファンや選手たちの強い反発や、文部科学省からの2度にわたるナイター自粛要請に、早期開幕を目指していたセも、ついに折れた。
セ各球団は、22日に政府から再度のナイター自粛要請を受けると、ヤクルトが改めて4月12日開幕を唱えるなど、パと同じ方向に傾いていた。この日の理事会では、はじめから6球団の意見が一致していたという。
理事会終了後、巨人の清武英利球団代表は「ベストでもベターでもないが、これが唯一、選手の気持ちや政府の要請に沿う。そうであればその道をとるべきだと思う」と話した。早期の開幕を主導してきた巨人にとっては「完敗」とも言える結末だけに、やや皮肉を込めた表現だったが、表情は淡々としていた。
清武代表によると、方針変更の決め手は二つ。一つは、労組日本プロ野球選手会が4月12日のセ・パ同時開幕を強く主張したこと。もう一つは政府から2度のナイター自粛要請があったということだ。前者について「選手会は今まで、12月までやると言ったことはなかった。彼らが大きく譲歩し、覚悟があるのなら、応えようとなった」と清武代表。もともと、リーグとしては監督官庁の指導には従う方針だっただけに、後者は当然ともいえる。【立松敏幸】