魁皇勝ち越し　最多１０４５勝にあと２…技量審査場所１３日目

勝ち越しを決めた魁皇

　◆大相撲技量審査場所１３日目　○魁皇（寄り切り）阿覧●（２０日・両国国技館）　魁皇が盤石の相撲で阿覧を下し、勝ち越しを決めた。得意の左四つになり右上手をがっちり取ると、万全の寄り切り。会心の勝利に「上手を取れたからしっかりいけた」とうなずいた。

　この日は三段目・魁慎鵬（２７）が引退を表明。また魁ノ隆（１９）が序二段優勝を決めた。新入幕の魁聖も活躍を見せている。角界を去る弟弟子や奮起する後輩のためにも、負けるわけにはいかなかった。「場所前は全然稽古ができなくて、どうなるかと思った。初日はあんな相撲で負けたから気持ちが切り替えられた」と力強く話した。

　放駒理事長は「しっかりした自分の型があるから、負けないというのはある」と褒めた。千代の富士（現九重親方）の持つ通算最多勝利の１０４５勝にあと２勝。今場所中の達成の可能性も残っているが「全く考えていない」。無心で大記録に挑む。