７２歳尺八奏者　女子大生にわいせつ！

　警視庁田無署は１８日までに、強制わいせつの疑いで米国籍の尺八奏者、アラキ・タツヤ・コドー（荒木達也古童）容疑者（７２）を逮捕した。自宅に新聞配達に来た女子大学生（１９）に、尺八を指導しながら、体を触った疑い。尺八の五世宗家を名乗る同容疑者は「尺八を教えていただけだ」と、容疑を否認しているという。

　女子大生に尺八の“プライベートおけいこ”を強要した尺八奏者が、強制わいせつ容疑で逮捕された。

　田無署によると、「強制尺八事件」が起きたのは、１４日午後４時半ごろ。新聞配達のバイトをしていた女性が、荒木容疑者のアパート２階の自室に夕刊を配達に来たところ、外階段に同容疑者が座っていた。サングラスをかけ、上半身裸に短パンで、自慢の尺八を握りしめた姿だったという。あいさつ程度の言葉を交わし、女性が怖々、部屋に新聞を投かんしようとすると、同容疑者は自宅のドアを開け、女性の腰を押し、無理やり室内に入れた。

　玄関で同容疑者は「尺八を教えてあげよう」と持ちかけた。顧客のため、むげに断れない女性は嫌々、それを握った。初心者にいきなり音が出るはずもない。“尺八先生”は、「こう吹くんだ」「吹けるまで帰さないぞ」などと言いながら、女性の胸を触ったという。女性は隙を見て、全速力で逃げ出し、被害届を提出。１５日に逮捕された。

　調べに対し同容疑者は「尺八を教えていただけだ。何もしていない」と、容疑を真っ向から否認している。

　公式ホームページによると、琴古流尺八の名跡に生まれた荒木容疑者は、６２年に五世荒木古童を襲名し、米国にも留学。ＮＨＫにも出演し、ＣＤも発売していた。調べに「弟子もいる。有名人なんだ」と供述しているという。

　玄関先でのやり取りはわずか２～３分間のことだった。長引けば、同容疑者が短パンを下ろして、違った意味の尺八を指南しようとした可能性もあったかも…。７２歳の尺八奏者は、人生をかけてきた芸の道と、伝統楽器の名に、泥を塗ってしまったようだ。

（2011年5月19日06時03分スポーツ報知）