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カンヌ映画祭:トリアー監督を追放 ヒトラー擁護発言で

 【カンヌ鈴木隆】第64回カンヌ国際映画祭は19日、ナチスドイツの総統、アドルフ・ヒトラーに共鳴する発言をしたとして、デンマークのラース・フォン・トリアー監督を「好ましからざる人物」として映画祭から追放すると発表した。フォン・トリアー監督は、コンペティション部門に「メランコリア」を出品。00年には「ダンサー・イン・ザ・ダーク」で最高賞のパルムドールを受賞している。

 現地の報道などによると、フォン・トリアー監督は18日の記者会見で「彼(ヒトラー)はいわゆるまともなやつではないが、私は彼の多くを理解する。少し、彼に共鳴するところもある」などと発言。「オーケー、おれはナチだ」と締めくくったという。

 その後、謝罪したものの、評議会は「人間性や寛容を掲げる映画祭の理念に反し、受け入れ難い」などと判断した。ただし「メランコリア」はコンペ対象として残るという。

 フォン・トリアー監督は同映画祭の常連で、毎回、扇情的で過激な描写で物議をかもす問題作を出品している。

毎日新聞 2011年5月19日 23時33分(最終更新 5月20日 0時20分)

 
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