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農産物の出荷停止、市町村単位に 県単位の設定見直し

2011年4月5日0時1分

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写真:記者会見する枝野幸男官房長官=4日午後4時21分、首相官邸、飯塚悟撮影拡大記者会見する枝野幸男官房長官=4日午後4時21分、首相官邸、飯塚悟撮影

 枝野幸男官房長官は4日の記者会見で、福島第一原子力発電所の放射能漏れを受けて都道府県単位で実施してきた農産物の出荷停止の区域を見直し、市町村単位や県をいくつかに分けた地域で設定・解除できるようにすると発表した。解除の要件も明示した。

 出荷停止の対象地域を絞り込むことで、風評被害を食い止めるのが狙いだ。

 枝野氏によると、国の暫定基準値を超える放射性物質が検出された農産物について、菅直人首相が兼務する政府の原子力災害対策本部長が市町村や、県内を分割したブロックの単位で出荷停止の設定・解除をできる。検査で3回続けて基準値を下回った品目は自治体の申請に基づき政府が出荷停止を解除できるとした。

 ただ、解除後も原発事故による放射能漏れが続く場合は検査を続ける。検査は、福島、茨城、栃木、群馬4県に加え、その周辺の宮城、山形、新潟、長野、埼玉、千葉、東京の1都6県で毎週実施する。

 これらの措置を受けて首相は4日、千葉県知事に対し、県内の一部市町産の野菜について当分の間、出荷停止するよう指示した。新たに対象となるのは香取市と多古町産のホウレンソウ、旭市産のホウレンソウ、チンゲンサイ、春菊、サンチュ、セロリ、パセリ。3月25〜31日に基準値を超える放射性物質が検出されたという。

 出荷停止は先月21日、福島、茨城、栃木、群馬県産のホウレンソウやかき菜などを対象に県単位で実施するよう首相が知事に指示。基準値を超える放射性物質が検出されたのを理由に、原子力災害対策特別措置法に基づき実施した。

 その後、千葉県北部産の春菊で基準値を超える放射性物質が検出されたが、政府は「地域的な広がりが確定されない」と出荷停止指示を見送った。逆に出荷停止とされた群馬県の農産物では、地域によっては基準値を下回るものもあり、消費者や生産者から見直しを求める声が出ていた。

 特措法では、原子力災害対策本部長が行政機関の長などに「必要な指示をできる」という規定しかないため、今回の見直しは運用方針の変更となる。

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