今回の壁紙は、アジアゾウの全身骨格標本です。ウェルカム・パンダ記念「科博標本動物園〜上野動物園の歴代スター大集合〜」で、5月30日まで展示されています。
このアジアゾウは、明治21(1888)年にタイの国王より寄贈され、上野動物園で飼育された後、一度帝室博物館へ入り、その後、科博の前身である東京教育博物館に贈られ、現在に至りました。その後、当館では上野動物園から多くの稀少動物を譲り受け、標本を作製するようになりました。近年では、稀少動物を標本資料として入手することは大変難しいため、海外の動物園と交流のある国内の動物園との連携は、ますます重要となっています。
100年以上も前から動物園と博物館は連携し、このような標本資料を展示や学習支援活動などでご紹介しています。当館が所蔵する上野動物園由来の標本資料のうち、最も古い時代のものはこのアジアゾウであり、この標本は、稀少な動物を後世に伝えることの大切さを教えてくれるシンボルとなっています。