WBA女子スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦が17日、東京・後楽園ホールで行われ、王者天海ツナミ(26)=山木=が挑戦者のペッチサイルーン・ルークサイコンディン(21)=タイ=を3回1分25秒TKO勝ちで下し、4度目の防衛に成功した。
「もっと強くなって世界のトップ選手と戦いたいです」。序盤2回の強烈な左フックをボディーに決めてダウンを奪い、完全に主導権を奪っての快勝だったが、ツナミにいつもの覇気はなかった。挑戦者は15人兄弟全員がボクサーで決して弱い相手とは思えなかったが明らかに格下。小学3年からサッカーに熱中。高校ではサッカーで全国大会も経験。身体能力の高さは抜群でスピード、パワーで挑戦者を圧倒。パンチを自在に繰り出し、相手をサンドバッグ状態にしてのレフェリーストップだった。
会心の防衛にも「勝ててひと安心しました」。この階級には暫定王者カロリーナ・グティエレス(アルゼンチン)がいて統一戦を目指していたが、相手が逃げての選択試合。山木会長は「次回は3カ月以内の統一戦が義務付けられている」と海外での防衛戦を予定。その上でWBCとの統一戦、さらに階級制覇と描く青写真にツナミも「そうです」とキッパリ。やっと満面の笑みを浮かべてみせた。 (山崎照朝)
この記事を印刷する