だからと言って、投げ方の物珍しさだけで通用する期間には限界があるはずだ。米国では「リリーフ左腕の“賞味期限”は慣れられるまで」と少々乱暴な言い方をされることさえある。このため、打者に見極められてしまった投手は、他の地区、あるいは他のリーグに移って目先を変えるパターンがよく見受けられる。
■単に物珍しいだけの投手かと思ったが…
しかし岡島の場合、ずっと同じレッドソックスに所属し、しかもヤンキースなどア・リーグ東地区の強豪チームと頻繁に対峙し続けている。異例とも言っていいこの成功を、ア・リーグ某チームのスカウトはこう説明する。
「最初は私たちも、岡島は単に物珍しいだけのピッチャーかと思った。しかし彼の場合、カーブが思った通りの効果を発揮しないとみると、2年目にはチェンジアップを取得する器用さも見せた。そしてそれをコーナーに投げ分ける制球力も持っていた。メジャーで成功するために必要な適応能力をみせたがゆえに、左殺しのワンポイントではなく、多様な使い方さえ可能になったんだ」
後に同じく低評価を覆して成功した高橋尚成(現エンゼルス)が、メッツ時代に証明した「メジャーで通用する条件」を岡島も満たしていたといえるのだろう。
■レッドソックスの起用法も巧み
マウンド上でのクレバーさ、適応能力、制球力があれば、圧倒的な球威がなくとも活躍できる。それらを備えていれば、左対左の利点や、フォームの見極め難さだけに頼る必要はないのだ。
そしてもう一つ。東海岸を拠点に30年以上のメジャー取材歴を誇るロイター通信のラリー・ファイン記者は、岡島が属しているレッドソックスの起用法の巧みさも称賛している。
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