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料理とお皿

今日はスクールバンドの指揮や指導をしていて感じることを少々…。
ちょこっとばかし辛口です(笑)。


私のような立場の人間は音楽の専門家だから、音楽に彩りを加えたり全体をまとめたりすることに長けていなくてはならない。当たり前です。

プロの楽団ならば指揮者は「音楽だけ」をやっていれば良いのですが、アマチュアの場合はそうは行かない。
スクールバンドならば挨拶や返事、言葉使いに服装、楽器や楽譜の扱い方に生徒の悩み相談などのいわゆる「生徒指導」から保護者とのやり取りまで、「音楽以前(以外)のこと」を何から何まで指導・対応しなくてはなりません。

料理に例えるなら、音楽と言う料理を盛り付ける以前に、盛り付けるお皿から作らなくてはならない。
どんなに美味しい料理を作っても、お皿がなければ盛り付けられませんから。

このお皿作りがスクールバンドでは肝心かつ大変。
通常プロの音楽家のセンセイは音楽の盛り付けはしますが皿作りまではやりません。何故なら超面倒だから。音楽家と言う生き物はそんな面倒なことはしないものです(笑)。
そんな中で私はこのお皿作りにかなりの時間をかけているし得意なんですね。自分で言うのも何ですが超珍しいタイプのようです(笑)。


本来、学校の先生はこのお皿作りに長けている筈なのですが、そんなに簡単に行かないのが現実。
自己中な生徒にモンスターペアレントなど、今の時代は教育のプロでも難しい。
だから私のような人間に需要があるのでしょう。


私は全国のいろいろなタイプの先生とお付き合いしていますが、音楽の専科の如何に関わらず、結局はこのお皿を作る力、すなわち「人間力」がモノを言うと思います。
音楽的な力よりこちらが乏しい先生は厳しい…。
失礼を承知で言わせてもらうなら、世の中には良くもまあこのレベルで学校の先生をやっているなと思う方がいらっしゃる。生徒に音楽を盛り付ける皿がない。悲しいけれど現実です。

子供たちの音楽的な力を育てるのに、音楽から音楽を引き出すやり方もあれば、音楽以外の部分で音楽を引き出すやり方のどちらもあります。
分かりやすいところでは挨拶や返事。音楽とは直接関係なさそうに見えて実際は大きく関係しています。
引き出せるならどちらでも良いのですが、私の理想はそのどちらもが出来ること。
そうすれば何処ででも誰とでも良い音楽が奏でられるのではないでしょうか。


話はそれますが、私のように指導の仕事をしている音楽の専門家はたくさんいます。
その中でも指導者的立場の人の発言を聞いていて最近私はかなり憤っている(笑)。
早い話が盛り付けのことばかりなんです。
高い理想は必要だし結構だけれど、そんな綺麗事は実際の生徒たちの前では通じませんよと。
抽象的で申し訳ないが、そんなにおっしゃるならご自分が責任ある立場でバンドを指導・指揮なさって、予選なり全日本(普門館)なりのステージに立って見て、その理想を検証・具現化して見ては如何ですかと言いたい。
そうすれば今よりもっと深い部分が見えますよと。
説得力とはそう言うことではないでしょうか。

私が言うと「嫌みだ」とお叱りを受けるかも知れませんが、外から見るのと中からやるのでは全く違うんです。
政治の野党と与党の立場の違いで民主党が苦戦するようなもの。与党と野党は同じ政治家ではありません。はっきりとした線引きがあります。
頭の中で考えた通りに上手く行くならみんな普門館で演奏してますから。
実際はそんなに簡単じゃない。裏方23年、表方11年でも毎年毎年死ぬほど苦労している私が言うのだから間違いありません(笑)。
やってから言え!が乱暴ならば、やったことのない人でもせめて想像くらいはして欲しいと思います。


話のまとまりが無くなって来ましたが、要するにまずは音楽以前のお皿作りが大切だし必要だと言うことです。
お皿さえしっかりしていれば多少料理が下手でも盛り付けは可能。
盛り付けを学びたいならその道の人はたくさんいますしね(私が駆けつけます(笑))。

もちろん美しいお皿に料理も一級品なら言うことはありません。


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コメント

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そのとおりです!

先生のいうとおりです!生徒と一緒に汗かく人が少ないですね。
そんな先生に出会う子供が可哀想です。


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プロフィール

中村睦郎(nakamura  mutsuo)

Author:中村睦郎(nakamura mutsuo)
【 中村睦郎プロフィール】

1967年 山口県下関市出身
1990年 国立音楽大学音楽学部器楽科(ユーフォニアム専攻)首席卒業 矢田部賞受賞 
同大学卒業演奏会、読売新人演奏会、ヤマハ金管新人演奏会に出演 
卒業と同時にシエナ・ウインド・オーケストラに入団
1992年 米国ケンタッキー州で開催された国際ユーフォニアム・チューバカンファレンス(ITEC)に出演
1993年 バンドジャーナル誌ワンポイントレッスン担当
1994年 第9回レナード・ファルコーニ国際ユーフォニアムコンクール(米国ミシガン州)入選

ユーフォニアムソロイストとしてシエナ.W.Oをはじめ全国の数多くのバンドと共演し好評を博す一方、クリニシャン・指揮者・指導者としても精力的に活動した

1998年以来全日本吹奏楽コンクール全国大会に15回出場 金賞を12度受賞(02年〜04年三年連続出場 07年〜09年三年連続金賞)

2005年 第11回日本管楽合奏コンテストに於いて最優秀グランプリ賞・文部科学大臣賞を受賞

2008年11月に18年間在籍したシエナ・ウインド・オーケストラを退団し指揮者として新たな道を歩み始めた

現在、創価グロリア吹奏楽団並びに東京都小平市立小平第三中学校吹奏楽部指揮者

これまでにユーフォニアムを河野政孝、三好隆三、三浦徹の各氏に、指揮を時任康文氏に、吹奏楽を小澤俊朗氏に師事


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*↓@部屋のプロフィール詳細はこちら
@部屋プロフィール

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*2011年2月15日でこのブログは5周年となりました!

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*2008年12月25日、小平三中吹奏楽部顧問斉藤義夫先生永眠。享年53
慎んでご冥福をお祈りいたします。

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「狭山湖畔霊園」
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