福島第1原発:4号機にも放水 3号機へも再開

2011年3月20日 19時57分 更新:3月21日 10時45分

 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発の使用済み核燃料プールを冷却するため、防衛省・自衛隊は20日、新たに4号機に向けて2回に分けて放水した。高圧消防車10台と米軍が東京電力に貸与した消防車1台を出動させた。4号機への放水は初めて。

 東京消防庁も20日午前3時40分にいったん終えた3号機への長時間放水を同日午後9時半、再開した。6時間継続する予定で、大阪市消防局が原発正門付近で指揮支援にあたった。

 4号機の核燃料プールは15日、水素爆発で火災が発生し建屋上部が激しく損傷。16日にも火災が発生した。プールが沸騰して水位が下がり、燃料が露出している可能性があり、放水が検討されていた。

 3号機については3日にわたる自衛隊、東京消防庁、警視庁の放水で「一定の冷却効果があった」(防衛省幹部)と判断している。

 自衛隊の放水は朝と夜に各約1時間20分実施。爆発で開いた4号機建屋の横穴を狙って計約163トンを放水した。午前の作業後の隊員ら約30人の放射線量は全員が1ミリシーベルト以下で、同省は「健康に異常はない」としている。【犬飼直幸、岡崎大輔】

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