福島第1原発:9都県で放射性物質検出

2011年3月20日 18時26分 更新:3月21日 9時15分

 文部科学省は20日、山形、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟の8都県の1平方メートル当たりの定時降下物(雨やちりなど)から2.5~540ベクレルの放射性ヨウ素が、岩手、山形、栃木、群馬、千葉の5県の降下物からは0.24~63ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。20日午前9時までの24時間で採取した降下物を分析した数値で、計9都県で検出したが、雨にぬれても健康に影響はないという。

 19日午前9時までの24時間で採取した降下物では栃木県で放射性ヨウ素1300ベクレル、群馬県で放射性セシウム84ベクレルだったが、いずれも数値が下がった。宮城、福島県は震災被害などで計測不能、茨城、奈良県はデータ未回収、ほかの道府県は検出されなかった。

 19日に採取した水道水の調査では、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟の7都県で1キログラム当たりの放射性ヨウ素が0.43~16ベクレル、栃木県、東京都で放射性セシウムがそれぞれ2.6、0.21ベクレルだった。栃木県の放射性ヨウ素は18日採取の77ベクレルから16ベクレルに大幅に減少した。

 また、文科省が都道府県に設置するモニタリングポスト(自動観測局、MP)は20日午後5時時点で、茨城(0.174マイクロシーベルト)、栃木(0.153マイクロシーベルト)、群馬(0.072マイクロシーベルト)の3県で大気中の1時間当たりの放射線量が通常値をやや上回った。宮城、福島県は測定していない。

 一方、福島第1原発から30~60キロ離れた福島県内の39カ所の屋外で、20日朝~夕に計測車で調査したところ、1時間当たりの大気中の放射線量は0.3~110マイクロシーベルトだった。北西に約30キロで19日午後に136マイクロシーベルトだった浪江町は110マイクロシーベルトに下がった。【篠原成行】

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