2011年4月8日17時14分
魚介類に含まれる放射性ヨウ素の許容量を定める食品衛生法の暫定基準について、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会は8日、野菜類と同じ1キロあたり2千ベクレルの設定を了承した。今後は内閣府の食品安全委員会の見解を待って、魚介類を含めた食品の正式な基準を設定する方針。
水や野菜類の暫定基準は、原子力安全委員会が示した指標を用いて設定された。しかし指標では、魚介類について放射性ヨウ素の値がなかった。この日の審議会では、魚介類に野菜類の基準を用いる厚労省の判断を「緊急的措置としてやむを得ない」と認めた。
茨城県北茨城市沖で1日にとれたイカナゴ(コウナゴ)から1キロ当たり4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたことなどから、厚労省は5日に魚介類の基準を急きょ決めた。魚介類には放射性セシウムの基準が定められていたが、半減期が8日と短いヨウ素はなかった。(北林晃治)