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相乗効果 キタ!! 大阪駅一新 開業1週間 三越伊勢丹・ルクア 集客276万人

  JR大阪駅北側の新駅ビル(ノースゲートビル)に4日開業した「JR大阪三越伊勢丹」と専門店街「LUCUA(ルクア)」の来店客が10日までの1週間で276万人(三越伊勢丹143万人、ルクア133万人)を突破した。大型連休中には1日平均40万人を超える来店客が訪れるほどの人気で、大阪キタ(梅田地区)の集客力の大幅な向上が裏付けられた。今後は、この集客力を一過性に終わらせず、リピーターをどう取り込むかが問われることになる。

自主編集好評

 大型連休中、好天に恵まれたこともあり、両施設には計215万人が訪れ、入場制限が行われる混雑ぶり。10日は小雨がぱらつくあいにくの空模様だったが、29万人が訪れた。

 このうち、三越伊勢丹は平日になっても来店客は衰えず、10日は13万人。特に、婦人服や食品フロアに設けられた、社員独自で品ぞろえをする「自主編集売り場」は、「ブランドの枠にとらわれず、品定めできる」(来店客)と好評だ。

 ルクアは関西初、梅田初のショップに平日も行列ができるほどの人気ぶり。10日の来店客は16万人だった。

 両施設は売上高を公表していないが、三越伊勢丹は当初の計画通り、ルクアは「4~9日の売上高が計画を5%上回った」(営業部)。

明暗分ける

 駅ビルの開業は、周辺のライバルにも好影響をもたらした。

 阪急阪神百貨店の両梅田本店は4日、売上高がそれぞれ前年同日比で20%も増加した。同社は「梅田全体の人が増えた」と期待感は大きい。

 大阪駅を挟んで南側の「大丸梅田店」は4月19日、6割増床して全面開業したばかり。4日の来店客は26万人と増床後の最高記録を更新し、連休中の売上高も計画を上回った。

 また、4~8日のJR大阪駅発の近距離券利用者(定期券、回数券を除く)は前年同期比25%増の1日平均14万人を記録。大阪市営地下鉄の梅田、東梅田、西梅田駅の乗降客も4日は15・4%増、5日は11・9%増と、幅広い波及効果がうかがえる。

 これに対し、同駅北側の家電量販店「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」の売上高は、期待したほど伸びなかったという。阿美祥之店長は「伊勢丹は年配層、ルクアは20代のお客さんが多く、30~40代の当店の客層とマッチしなかった」と分析する。

 また、関西系百貨店の幹部からは「開業のお祭り騒ぎが一段落すれば、顧客争奪戦が本格化する」という見方も。

 阪急阪神百貨店の両梅田本店では11日から1週間、食をテーマにしたフェアを共同で初開催する。人気スイーツなど計3万個の「お楽しみ袋」(2千円台から)を用意するほか、阪神本店では600銘柄以上のワインを無料で試飲できるコーナーも設置して、伊勢丹の食品売り場に対抗する。

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