5月12日のニュース

3号機取水口付近 基準の2万倍(5月12日 22:45更新)

東京電力福島第一原子力発電所周辺の環境調査で、11日、新たに汚染水の海への流出が分かった3号機の取水口付近の海水から、12日も基準の2万倍の放射性セシウムが検出され、そのほかの調査ポイントでも濃度の上昇が確認されました。
東京電力は「引き続き監視を続けたい」としています。
東京電力によりますと、福島第一原発の3号機の取水口付近では、12日朝に採取した海水を分析した結果、1cc当たり、放射性のセシウム134が国の基準の2万倍に当たる1200ベクレル、放射性のセシウム137が基準の1万3000倍に当たる1200ベクレル検出されました。
3号機の取水口付近では、11日、「ピット」と呼ばれる作業用の穴から高濃度の汚染水が海に流れ出ているのが見つかり、11日は同じ取水口付近で国の基準の3万2000倍のセシウム134が検出されていました。
東京電力は、ピットをコンクリートで埋めるなどした結果、海への水の流出は止まったとしていますが、ほかに流出する経路がある可能性があり、「引き続き監視を続けたい」としています。
また、先月2日に同じように「ピット」から高濃度の汚染水が流れ出ていた2号機の取水口付近では、放射性ヨウ素の濃度が、ここ数日は国の基準の120倍から170倍で推移していましたが、11日午後の調査では基準の1800倍、12日朝の調査では基準の780倍と高い値を記録し、3号機での汚染水の漏えいが影響しているものとみられます。
このほか、沿岸の調査ポイントでは、1号機から4号機の放水口の南側330メートルで基準の2.8倍の放射性セシウムが検出されるなど、4か所のうち2か所で基準を上回りました。
また、茨城県の沖合3キロの5か所のポイントで行われた調査では、放射性物質は検出されませんでした。
一方、文部科学省が行った海底の土の調査では、今月5日に採取した、原発から45キロ南の深さ93メートルの海底の土から、セシウム137とセシウム134が、いずれも1キログラム当たり100ベクレル検出されました。
海底の土に含まれる放射性物質の濃度を定めた国の基準はありませんが、文部科学省は「魚介類への影響の調査を継続して実施していく」としています。

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