Apple Storeの袋は素晴らしいです.
Apple Storeの袋には夢が詰まっています.
デザインも良いですし、なにかをしまうときにも便利で実用的です。
...そしてなにより,私の袋には
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micが入っています!!
ということで、ゲットしました!Apple In-Ear Headphones with Remote and Mic.
購入に踏み切った理由は5つ.
1.私は,よくiPodで音楽やPodcastを聴きながら寝ます.その時のイヤフォンには今までApple In-Ear Headphonesを使っていました.
そのApple In-Ear Headphonesは,プラグケースあたりから2cmほどコードがむき出しになりながらも数ヶ月がんばっていてくれていたのですが,二週間ほど前にとうとう断線してしまいました.それからはiPod shuffleに付属のイヤフォンを使っていました.実は私はカナル型でないと数分付けただけで耳が痛くなってしまいます.それでiPod shuffle付属の物では我慢も限界に近づいてきました.
Appleのイヤフォンはあの部分が壊れやすいですが,その点についてはApple In-Ear Headphones with Remote and Micは先日プラグケース部分がゴム製からプラスチック製に変更されました(AppleはiPod shuffle 3rdのイヤフォンからプラグケース部分をプラスチック製にしているようです).これで多少は頑丈になったかと思います.この変更も大きな要因です.
話は変わりますが,よくiPodの付属イヤフォンをバカにする人がいますよね.でも私はあの音が好きです.
高級イヤフォンにはそれぞれ特徴があります.換言すれば,クセがあります.それに対して,あの付属イヤフォンはすごくバランスのいい音を鳴らしてくれると思うんです.
寝る時はそこまで音質は重視しません.むしろ音質重視でガチガチに聴いていたら疲れてしまいます.寝る時は、あの(悪くいえば)気の抜けた音で気楽に聴くのがいい.寝ホンには余計な味付けは必要ありません(本当に無駄な味付けがないのはER-4ですが,あれはあれでつかれますし,なにより寝返りうったら鼓膜貫通です。。。)。
先代のApple In-Ear Headphonesの(寝ホンの)後継として,本当は同じものが欲しかったのですが,あれはもう生産中止です.ですからあれにRemoteとMicがつき,音質向上したApple In-Ear Headphones with Remote and Micを買おうと思いました.2.私はiPod touch(2nd Gen.)を所有しています.もちろんiPhone 3.0にアップデートしました.
iPhone 3.0の新機能のひとつとして,「Voice Memos」があります.ですが,内蔵マイクがないiPod touchでは別途マイクを用意しないと「Voice Memos」機能は使用できません.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micには,マイク機能がついているのでiPod touch用のマイクとしても使えます.これが,ふたつめの理由です.
3.iPod shuffle 3rd Gen.は,本体にはボタンがなく,専用のイヤフォンで操作します.
ですが先述の通り,そのイヤフォンが私の耳にはあいませんでした.そのせいでiPod shuffle 3rdをまったく使わない日々が続いていました.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micにはその名の通りRemote機能がついていますので,iPod shuffleの音楽をコントロールすることができます.これが3つめです.
4.去年の9月に発表されたiPod nano 4th generationとiPod classic 2nd generation(120GB)にも「Voice Memos」機能が搭載されています.
iPod touchでは少し大きいと感じるとき,iPod nanoで手軽に録音できるのはとても便利です.音質も通常用途では問題ないですし,これさえあればボイスレコーダいらずです^ ^
5.私は,これでもイヤフォン・ヘッドフォンが大好きです.
ですから
バランスド・アーマチュアドライバ2基搭載で10,000円を切るという破格イヤフォンの実力がかなり気になっていました.バランスド・アーマチュアは繊細な表現が可能ですが,帯域特性に優れていません.そのため,高級機はそこを克服すべくドライバを低中高域に複数積んでいることが多いです(どの域に何基積んでいるかはイヤフォンによって違います).
裏を返せば,コストがかかるのでデュアルやトリプル(カスタムIEMのJH13までいくと6基あります)のバランスド・アーマチュアは高級機にしか積めません.
他社のイヤフォンでデュアル・バランスド・アーマチュアのものは,2,3万円ほどの値段がします(SHURE SE420/Ultimate Ears Super.fi 5Pro/audio-technica ATH-CK10など).
そんな中,10,000円を切る値段で登場したApple In-Ear Headphones with Remote and Micはまさに価格破壊でした.
たったひとつのイヤフォンを買うだけで,こんなにたくさんのことができるのです.
私には,Apple In-Ear Headphones with Remote and Micを有意義に使える自信がありました.
では,レビューに入っていきます...
A.ファーストインプレッション
私は普段,特徴のあるイヤフォンを使っています.ド迫力な低音があったり,音場が非常に広かったり,解像度を極めていたり...
ですから,Apple In-Ear Headphones with Remote and Micには
「iPod付属イヤフォンのバランスのとれた音をそのまま継続しながら,より繊細にした音」を期待していました.
そして,Apple In-Ear Headphones with Remote and Micは,見事にその期待に応えてくれました.
再生するときのプレイヤーはiPod nano 4th generation.音源には256kbps AACを使用しました.
最初に聴いた時,iPodの付属イヤフォンが弱い中域を補ったような音だと思いました.
そして,低高域も付属の物に比べてレベルの高い物に上がっています.
正直に言いますと,良い評判はたくさん耳にしていながらも,ここまでとは思いませんでした.
というのも...これをみてください.
黒いのがSE420,金色のものがSE530です.そう,バランスド・アーマチュアドライバを複数積んだイヤフォンって,大きい物が多いのです.
そんな中,小さなApple In-Ear Headphones with Remote and Micがちゃんとした音を出せるのか,かなり不安でした.
そういう意味で,不安を見事に払拭してくれました.
このイヤフォンをまったく知らない状態で聴いたら,2万円クラスだと思ってしまったかもしれません.
B.数日間使ってみて
まずは気になった点を少々...
タッチノイズが目立ちます.
SHURE掛け(下写真)し,クリップで洋服などにとめればある程度改善できますが,クリップなどは特に付属していません.当然Nike+iPodで走りながら使う人もいるはずです.
そこの対策をもう少しして欲しいと思いました(ER-4S付属のもののようなクリップがあると便利です).
付属のキャリングケース,デザインはAppleらしいのですが,すぐに開いてしまいます.
実際,バッグの中で開いてしまいました.今はSHUREに付属のポーチに入れています.
次は音のことを...
いろんな方が書いていらっしゃるブログなどを見ていると,「低音不足」との声をよくききます.
私個人の感想は,「可もなく不可もなく」といった感じです.
中域と高域の質がかなりいいので,それに比べて物足りなさを感じてしまうのかもしれません.
確かに重低音は出にくいところはありますが,私は「バランスの良い音」を出してくれるApple In-Ear Headphones with Remote and Micに重低音は求めません.
低音は必要十分に出ていますから.
イヤーピースを交換すると遮音性が高くなったり,標準の物より低音が出たりします.
しかし私はあえて標準の物を使っています.使用する場所が屋内のみ,というのもありますが,もう一つ理由があります(後述します).
上:Etymotic Researchの3段キノコ(トリプルフランジ・イヤパッド).下:SHUREの弾丸(ソフトフォームイヤパッド).また,コンプライのT-100も良いそうです.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micは,SE420,Super.fi 5Proレベルのものと比べると,楽器の再現能力や分解能は劣ります.ヴォーカルのつややかさもかないません.SE420の低音も,Super.fi 5Proの音場もありません.
当然です.4倍の価格差があるイヤフォンと同じだったらイヤフォンメーカーがやっていけなくなってしまいます(笑)
そしてなにより,Apple In-Ear Headphones with Remote and Micはそういうイヤフォンではないのだと思います.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micは,「多くの人に好かれる音」をかなり高いレベルで実現しています.そういうイヤフォンなんです.
確かにSE530やTriple.fi 10Proで音楽を聴いているときはとても楽しいし,気持ちいい.本当に音楽に引き込まれます.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micにはそういう魅力はありませんが,バランスが良いので聴き疲れしません.長時間のリスニングを楽しめます.
私はエージングを少々しましたが,劇的な変化はみられませんでした(今後変わるかもしれませんが...)
このイヤフォンを買う人の層を考えてみると,付属イヤフォンからのステップアップが一番多いように思います.
そういう人が全員「エージング」を知っているとは思いません.ですから買ってすぐ音楽を良い音で楽しめるのは高く評価したいです(UE10Proなんかに比べると...).
私はこの(私が考える)Appleのコンセプトを最大限享受したいのです.
(イヤーピースのケースもとってもかわいいです^ ^)
ぐだぐだといろいろ書きましたが,総合的な評価は★★★★☆にしたいと思います.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micは,iPhoneやiPodで使ってこそ意味があります.
プレイヤーとイヤフォンが同社製品ですから,非常に相性が良いです.
iPodはいまや世界でもっともユーザーの多いオーディオプレイヤーですから,Appleは多くの人が親しめる音を作ります.
無難な音になってしまうのは必然なのかもしれません.
でも私はその無難な音が好きです.
リラックスできます.
私は,「1万円くらいでイヤフォン買いたいんだけど,どれがいいかな?」と訊かれたら迷わずこれを勧めます.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micの音は,好みでない人はいても,嫌いな人はあまりいないでしょう.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micは,高級イヤフォン入門機として最適だと感じました.
最後に.
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micは,先日プラグケース部分の素材がゴムからプラスチックに変更されました.
店舗によってはまだ新しいプラスチックの物を入荷していないところもあります.
開封しないでも外からゴム製かプラスチック製か確認できるので,ご購入の際はお気をつけください.
インターネットで買うときは大変そうですが...(Apple Storeの店員さんですら,素材の変更を知らない人がいました;;)
↓ゴム
↓プラスチック