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経産相の原発安全宣言、知事らが異論「検証が不十分」

2011年5月12日

 新潟県の泉田裕彦知事と柏崎市の会田洋市長は11日、それぞれ記者会見で、海江田万里経済産業相が中部電力浜岡原子力発電所を除く全国の原発の安全宣言を出したことについて、「東京電力福島第一原発の事故の検証がなされていない」などとして疑問を呈した。また浜岡原発の運転停止要請についても、停止要請の根拠や判断基準について国に説明を求める考えを示した。

 海江田経産相は9日、福島第一原発事故を踏まえて電力各社に指示していた緊急安全対策が適切に実施されていることを確認したとして、「運転中の原発の運転継続と、起動を控えている原発の運転再開は安全上支障がない」と発言した。

 泉田知事は11日の定例記者会見で、「福島(第一)原発で何が起きたか説明しないで、なぜ安全宣言ができるのか理解できない」と批判。会田市長も同日の記者会見で、「福島第一原発事故の検証がまだ十分ではない。本当にそうなのか見極めないといけない」と話した。

 菅直人首相から中部電力への浜岡原発の停止要請について、泉田知事は「県技術委員会で質問・検証をしなければいけないことを整理して、国に質問する」との意向を示した。会田市長も「判断基準など考え方を、市民を含めて丁寧に説明してもらう必要がある」と述べ、全国原子力発電所所在市町村協議会(会長・福井県敦賀市長)として12日に経産相に申し入れる考えを明らかにした。(藤井裕介、清水康志)

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