イスラエルに抗議 衝突で死者
K10059057711_1105160908_1105160909
NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

イスラエルに抗議 衝突で死者

5月16日 5時44分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

63年前のイスラエル建国で家を追われたパレスチナ難民による抗議デモが、シリアやレバノンとの国境にまで広がり、イスラエル軍との衝突で12人が死亡しました。

イスラエルが独立を宣言して63年となる今月15日に合わせて、中東の各地では、イスラエル建国で家を追われたパレスチナ難民らが、イスラエルに対する抗議デモを呼びかけました。このうち、パレスチナ暫定自治区では、難民の若者がイスラエル軍の検問所などに石を投げたのに対して、イスラエル軍が催涙弾などを発射し、少なくとも100人がけがをしました。抗議デモは、イスラエルとシリアとの国境にも広がり、デモに参加したパレスチナ難民の一部がフェンスを壊して、一時、イスラエルが占領するゴラン高原に越境しました。シリアの通信社によりますと、この際、2人が、イスラエル軍によるものとみられる発砲で死亡しました。また、レバノン軍によりますと、レバノンでも、イスラエルとの国境でデモに参加していた10人がイスラエル軍の発砲で死亡したということですが、イスラエル側は、レバノン軍の発砲が原因だと反論しています。これについて、イスラエルのネタニヤフ首相は「われわれは、みずからの主権を断固として守る」と述べ、軍の対応を擁護しました。パレスチナ難民の数は、4つの国と地域で合わせて470万人に上り、難民に対して、元の家に戻る権利を認めるかどうかは、中東和平交渉でも難しい課題の一つとなっています。