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【グラニュース】


グラ惨敗 引き出せない「チームワーク」

2011年5月16日 紙面から

甲府−名古屋 後半、競り合いながら敵陣に切り込む名古屋の永井(中)=山梨中銀スタジアムで

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 昨年王者の名古屋グランパスは4年ぶりにJ1復帰した甲府に完敗、早くも2敗目を喫した。甲府は初白星。G大阪は宇佐美の初得点などで福岡に逆転勝ち。福岡は開幕から6連敗。川崎はジュニーニョ、山瀬がともに初ゴールを挙げ、鹿島に競り勝ち、浦和−C大阪は引き分けた。C大阪は4試合連続の引き分け。

◆甲府3−1名古屋

 番狂わせの雰囲気は、どこにもない。昨年のJ1王者が、甲府のJ1復帰初白星を、簡単に受け入れた。ストイコビッチ監督は「落胆はしていない。今の戦力ではこれが限界」と言えば、玉田は「完敗。奇跡でも起きない限り勝つのは難しかった」と白旗を上げた。

 反撃ののろしは一瞬だった。前半39分に藤本のFKで同点。後半から、右足小指を骨折していたダニルソンが今季初登場し、逆転のシナリオは用意された。藤本をボランチからトップ下に上げた攻撃的な布陣にしたが、後半25分にアクシデント。増川の負傷退場でダニルソンをDFに下げざるを得なくなり、1分後に決勝点を奪われた。甲府のゴールに絡んだのは、グランパスを戦力外になった片桐と、ハーフナー・コーチの息子で、94年までグランパスに接していたマイク。強くはない時代を知っている2人に、たたきのめされる結果になった。

 何もかもがうまく回った昨年とは正反対の悪循環。「自分が腹立たしい。苦しい時だからこそ、結果で見せたかったのに」と増川が声を詰まらせた。千代反田とともに中東遠征帰り(12日帰国)のセンターバックコンビは、明らかな体調不良。楢崎は「大変だとは思うが、そういう時こそ注意深くプレーすることが必要。マイクを抑えるのが難しいのなら、クロスボールを簡単に上げさせないことにもっと神経を払うべきだった」と、チームとして悪いなりの踏ん張りが利かなかったことを悔やんだ。

 昨年は個々の強さを全面に出して初の頂点に立ったが、今年は、個々の弱点がストレートに試合内容に反映して、補完し合うようなグループの強さが出てこない。悪い結果が個人の責任としてのしかかるから、空気は重くなる。

 「今年はタイトルを守る立場」と言い続けてきたストイコビッチ監督は、結束力を導き出せず、前言を撤回した。

 「ハードな年になると覚悟している。我々は今年のチャンピオンではない。勝ちたいのなら、昨年の優勝を忘れなければならない」。開幕5試合で勝ち点5。指揮官がリセットしたくなるほど、チームは悪い流れに吸い込まれている。 (木本邦彦)

 

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